◆未だ破られぬ33試合連続安打。広島の元祖リードオフマン/髙橋慶彦

髙橋慶彦(カープ在籍:1975〜1989)

 前人未踏の “33試合連続安打” の日本記録を持つ、レジェンド遊撃手。

 1974年ドラフト会議で2位指名を受け、カープに入団。東東京の城西高時代はエースで4番を担っていたが、プロ入り後は打者に専念。さらに当時の監督である古葉竹識の指示で、スイッチヒッターに転向した。

 ショートとしては1977年に初スタメンを果たすと、翌1978年からはトップバッターを任されカープの切込隊長として活躍。1979年には盗塁王に輝き、33試合連続安打の日本記録を樹立。この記録は、2022年時点でいまだ破られていない。

 また、同年の日本シリーズでは打率.444の活躍でMVP・打撃賞を受賞。1984年にはリーグ最多得点を記録し、カープのリーグ優勝、3度目の日本一に大きく貢献した。

 1985年には自己最多の73盗塁をマークし、自身3度目の盗塁王を獲得。ベストナインを5度受賞するなど、持ち前の機動力と攻撃力で黄金期のカープを支え続けた。

◆数々の記録を打ち立てた『走る赤ヘル野球』の体現者/野村謙二郎

野村謙二郎(カープ在籍:1989〜2005、監督・コーチ歴:2010〜2014)

 盗塁王3度、最多安打3度、ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞など数々のタイトルを獲得し、1990年代に不動のリードオフマンとしてカープをけん引した。

 入団1年目から21盗塁を記録するなど、その持ち前の俊足で存在感を示すと、髙橋慶彦がロッテに移籍した翌1990年からショートのレギュラーに定着。1991年は若きリーダーとして優勝に大きく貢献した。

 1995年にはショートとして球団初のゴールデングラブ賞を受賞。さらに打率.315、32本塁打、30盗塁の成績を残し、トリプルスリーも達成した。

 現役最終年の2005年には、球団史上3人目となる2000本安打を達成。2010年からカープ一軍監督に就任すると、2013年に16年ぶりのAクラス入りを果たし、初のCS進出を果たした。2014年限りで監督を退任した。現在は野球解説者のほか、広島大客員教授としても活動している。

 =後編へ続く=