10月20日に行われた『2022年 プロ野球ドラフト会議』。カープは事前の宣言通り、斉藤優汰(苫小牧中央)を1位で指名した。ドラフト会議は、各球団の獲得戦略や、話題の選手の動向に注目が集まる、まさに “運命の1日” だ。

 本企画では、カープの過去のドラフトを紹介する。ここでは、2020-2021年のドラフトをピックアップする。競合の末に交渉権を獲得した選手、単独指名に成功した選手……カープドラフトの歴史を、懐かしい入団当時の写真と共に振り返る。
※ドラフト順位表内の選手名表記は指名発表時点のもの。

◆2年連続の一本釣り! 投手王国再建へ、一挙5投手獲得【2020】

 順位5位(52勝56敗12分)/佐々岡真司監督

2年連続で30セーブ以上をあげた栗林良吏。プロ1年目から絶対的守護神として大車輪の活躍を見せた。

 新人王・森下の単独指名に成功した翌年、カープはまたしても、即戦力投手の一本釣りに成功した。この年は佐藤輝明(近畿大、現・阪神)に、ソフトバンク・オリックス・巨人・阪神の4球団が重複する中、社会人No.1の評価を集める栗林良吏(トヨタ自動車)を1位指名。2位以下も森浦大輔(天理大)、大道温貴(八戸学院大)、小林樹斗(智弁和歌山高)らを獲得するなど、投手力整備を図るドラフトとなった。

1位・栗林良吏(投手)トヨタ自動車
2位・森浦大輔(投手)天理大
3位・大道温貴(投手)八戸学院大
4位・小林樹斗(投手)智辯学園和歌山高
5位・行木 俊(投手)徳島インディゴソックス
6位・矢野雅哉(内野手)亜細亜大
◆育成選手ドラフト
1位・二俣翔一(捕手)磐田東高

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◆即戦力投手を上位指名! 4番候補の複数獲得にも成功【2021】

 順位4位(63勝68敗12分)/佐々岡真司監督

黒原、森ら即戦力投手に加え、社会人野手を中心に獲得した2021年ドラフト。末包、中村は開幕一軍デビューも果たした。

 鈴木誠也のメジャー移籍が決まり、4番候補と外野ポジションの補強が急務とされたこの年、ドラフト市場では隅田知一郎(西日本工業大、現・西武)に注目が集まった。カープは3度目の1位指名で投手・黒原拓未(関西学院大)の交渉権を獲得。3位以下では中村健人(外野手、トヨタ自動車)、末包昇大(外野手、大阪ガス)ら社会人スラッガーを指名し攻撃力の強化を図った。中村健、末包ともに開幕一軍入りを果たすなど、即戦力の期待に応えるべく奮闘している。

1位・黒原拓未(投手)関西学院大
2位・森 翔平(投手)三菱重工West
3位・中村健人(外野手)トヨタ自動車
4位・田村俊介 (外野手)愛工大名電高
5位・松本竜也(投手)Honda鈴鹿
6位・末包昇大(外野手)大阪ガス
7位・髙木翔斗(捕手)県立岐阜商業高
◆育成選手ドラフト
1位    新家 颯(投手)田辺高
2位    前川誠太(内野手)敦賀気比高
3位    中村来生(投手)高岡第一高
4位   坂田 怜(投手)中部学院大

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