今季カープは最後までCS争いを演じたものの、5位に終わった。そして、3年間チームを率いた佐々岡真司監督が退任となった。

 佐々岡監督は、長谷川良平氏(1965年途中〜1967年)以来、実に53年ぶりとなった『投手出身』監督として2020年に監督に就任した。ここでは、改めて佐々岡カープの3年間を振り返っていく。

プロ1年目から50試合以上に登板。防御率0点台をマークし、守護神の座をつかんだ栗林

◆2021年最終順位4位 |63勝68敗12分

 2年連続で即戦力投手の単独指名に成功した佐々岡カープ。当初、先発起用も予想された栗林良吏を守護神に抜擢すると、その采配が見事にはまり、開幕から22試合連続無失点をマーク。球界記録を塗り替える活躍を見せ、新人王に輝いた。

 鈴木誠也と坂倉将吾が首位打者争いを繰り広げるなど投打にキーマンが誕生した一方で、序盤の不調が響いてチームは4位。この年、鈴木がメジャー挑戦を表明したことで、オフのドラフト戦略にも注目が集まることとなった。

◆即戦力右腕の単独指名に成功

 佐々岡監督2度目のドラフト会議となった2021年、カープは即戦力として注目を集めていた栗林良吏(トヨタ)の単独指名に成功する。投手王国再建へ、着実に進む戦力の整備を印象付けた。

◆自身初の最多勝タイトル獲得

 2021シーズンも、九里亜蓮の気迫の投球は健在。キャリアハイの13勝をあげ最多勝のタイトルも獲得するなど、先発陣の要として飛躍を見せた1年となった。

◆鈴木誠也と演じた、し烈な首位打者争い!

 本職である捕手の他、内野手としても出場機会を増やした坂倉将吾。主に5番打者として出場し、打率.315、12本塁打、68打点をマークすると、鈴木誠也と首位打者争いも繰り広げた。

◆カープの4番、メジャーへ

 ポスティングシステムでのMLB挑戦を表明した鈴木誠也。シーズン後にシカゴ・カブスとの契約に合意。カープからメジャーへ羽ばたいた初の野手となった。

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