2022年シーズンで現役引退を決断した、カープ一筋14年の中田廉。"兄のような存在"と信頼を寄せる前田健太の魅力について、改めて中田ならではの視点で熱く語ってもらった。

◆マエケンさんと出会えたことで充実した時間を過ごすことができた

 毎年オフにマエケンさんが帰国すると必ずお会いしていて、昨年も12月に食事に行ったのですが、そこで改めて現役引退の報告をしました。真面目にしんみりな感じではなく、「健太くんのマネージャーと運転手をやります」「俺のマネージャーは仕事量多いし、運転手するならずっと俺に付き添いやで」「それは嫌です(笑)」みたいな感じでした。ただ、戦力外通告を受けた次の日に連絡したときには「まだできるやろ」「もうちょっと考えたほうがいいんじゃないか」と言ってくれたんです。でも、僕の中で既に決心していたことなので、押し通させてもらいました。

カープ時代、マツダスタジアムでともにプレーした前田健太と中田廉。

 こうやってマエケンさんとの思い出を振り返ってみると、カープに入って、マエケンさんと出会えたことで充実した時間を過ごすことができたんだと改めて感じました。14年間野球をやれる原動力に間違いなくなってくれていましたし、マエケンさんがいなかったら、ここまで野球を続けられなかったと思います。本当に感謝しています。

 これからはマエケンさんの一番のファンとして応援を続けるので、僕で良ければ何かしら力になれることがあれば、些細なことでもいつでも連絡してください。大変なこともいろいろあると思いますが、マエケンさんなら全部乗り越えられるでしょう。

 日米通算200勝というのはすごい数字だとは思いますが、マエケンさんからしたら通過点。その先の250勝を目指してほしいですね。そのために50歳まで先発ローテーションを守り続けてもらわないといけません。期待しています!そして、もし僕が仕事に困ったら、マネージャーか運転手として雇ってください。

 I LOVE YOU 健太!

広島アスリートマガジン2月号は、本誌初登場!秋山翔吾 2023年の覚悟』。さまざまな角度から秋山選手の“覚悟”に迫りました。2015年以来の登場となる、前田健太選手インタビューにもご注目ください!