リーグ戦、カップ戦ともに好調を維持しているサンフレッチェ広島。劇的な逆転勝利あり、大量得点での快勝ありと、今シーズンもファン・サポーターを楽しませてくれている。

 今回は4月上旬までの戦いを振り返りながら、サンフレッチェ広島OB・吉田安孝氏に、注目選手を熱く語ってもらった。

(データは全て4月6日の取材時点)

開幕戦でJデビューを果たし、ルヴァン杯・神戸戦では初のスタメン出場を果たした越道草太。

逆転勝利、大量得点、リーグ連勝。勢いに乗るチームの戦いぶりに注目

 3月8日に公式戦初勝利を挙げてから、サンフレッチェは勢いに乗っていますね。今回は3月中旬から4月上旬までの試合を振り返っていきます。

 まずは4月5日のルヴァン杯・神戸戦(○0ー5)です。この試合は非の打ち所がない、まさにパーフェクトな試合でした。相手はリーグ戦でのコンディションを考えて大幅なターンオーバーをしてきましたが、対する広島は、リーグ戦とほぼ変わらないメンバーで臨んだ一戦でした。「必ず勝点3を取るんだ」という、チームの強い決意が見て取れる布陣だったといえるでしょう。

 この試合でプロ初スタメンを果たした越道草太も、最高のパフォーマンスを見せてくれました。後半15分には川村拓夢のゴールをアシストするなど、のびのびと、堂々とプレーしていた姿が印象的でした。

 そしてこの試合は、シャドーで出場した満田誠のパフォーマンスが光った試合でもあります。

 ボランチの少し下がったあたりから、前線にグッと上がっていく攻撃は非常に迫力がありました。やはり満田の本来あるべき姿というか、彼に合ったポジションなのだろうと感じさせてくれる姿でした。開幕からここまでさまざまなフォーメーションを組んだ中でも、満田のシャドー、川村のボランチという組み合わせは、やはり安定感がありましたね。

 リーグ戦3連勝となったG大阪戦(3月12日・○1ー2)、柏戦(3月19日・○1ー0)、鹿島戦(4月1日・○1ー2)では、いずれの試合も満田が得点に絡んでいます。昨シーズンから引き続き、チームに欠かせない中心選手になってきているといえるでしょう。ゴールやアシストという数字だけでなく、チームの生命線である『前線からのプレッシング』のためには、満田の存在が不可欠です。そういった意味でも、非常に貢献度の高い選手だ感じています。

広島アスリートマガジン5月号は、「まだ見たい!もっと見たい!」勝利を知る経験者たちの魅力をお届け!カープ3連覇を支えた投打の主力たちの現在地に迫ります。