本日午後、2023-24シーズン第2戦を迎える広島ドラゴンフライズ。2022-23シーズンからゲームキャプテンを任され、今シーズンはさらにチームを牽引する覚悟が増した寺嶋 良。『勝負の年』と位置付けた2023-24シーズンに目指すは優勝のみ。チームリーダーとしての自覚が増した屈指のPGに今シーズンにかける思いを聞いた。

辻直人選手の抜けたのは痛手だが、チーム全員でカバーできると寺嶋は話す

◆「きっとみんながキーマンになると思います」

—2026年から発足する、より魅力的でエンターテインメント性溢れるBリーグプレミア参入について、浦伸嘉社長は『今年は勝負の年になる』とおっしゃっています。そのことについて、チームにどう落とし込まれ、どのように浸透しているのでしょうか?

 「勝負の年だというのは、選手たちも十分に自覚しています。僕たちがしなければいけないのは、まず勝ち続けること。より良い成績を納めることで、観にきている方にも喜んでいただけると思いますし、話題に上る回数も増えるはずです。
もちろん、勝負だけでなく応援してくれる方たちとのイベントをたくさん開催したり、もっと多くの方に試合会場へ足を運んでいただけるよう魅力的な試合をしたりと、やるべきことはたくさんあります。ですが、まずは勝ちにこだわって。勝つことによって、応援してくれる人も増えると思いますので、しっかりと結果を残していきたいなと思っています」

—やはり、勝つ姿を見てもらうことが一番ですね。

 「そうです、勝つ。勝つことですね。あとは、スポーツマンとしてのしっかりしたプレーや、少しでも見ている方の心を動かせるような バスケットボールをしたいなと思っています。やはり、選手としてもBリーグプレミアに初年度から参入することが大前提です。きっと、下部リーグとの差は大きなものとなるでしょうし、クラブの歴史を考えても発足時から参入する方が、絶対に良いはずですからね」

—では次に、選手個人としての意見をお伺いします。広島ドラゴンフライズへ来られて今年で3シーズン目。昨シーズンからはゲームキャプテンも務められています。昨シーズンと今年を比べて、意識的に変えている点はありますか?

 「昨シーズンは、苦しい時間帯に辻さんに頼っていた部分が結構ありました。辻さんに任せておけばきっと大丈夫だろうみたいな。『辻さんお願いします!』くらいの感覚があったのですが、今年はそうはいきません。
今年は、自分が道を切り開くじゃないですけど、本気でチームを引っ張っていかなければいけない立場です。僕自身、もっと成長が必要ですし、みんながもっと頼ってくれるような存在にならないといけないと自覚しています」

—精神的な面でも、辻選手の存在は大きかったですか?

 「大きかったですね。とても明るい人なので、あの明るさに救われた部分がたくさんありました。プレーでも、オフェンス面では特に爆発力がすごい選手ですので、相手チームにとっても脅威だったと思います。辻さんを止めようと、相手がマークすると、その分、他の選手のマークがズレたり、負担が減るので、そこから攻撃を仕掛けるといったプレーがたくさん生まれていました」

広島ドラゴンフライズの第2戦は、10月8日(日)15:35〜 vs FE名古屋(枇杷島スポーツセンター)

⚫️寺嶋 良(てらしま・りょう)/1997年10月23日生、東京都出身。洛南高−東海大−京都ハンナリーズ(2019-2021)−広島ドラゴンフライズ(2021〜)。一瞬でトップスピードまで持っていけるスピードを武器に、PGとしてゲームを組み立てる。3Pシュートの正確性も持ち合わせ、内外問わず攻撃を仕掛けていく。9月23日に開幕する杭州アジア大会の日本代表として選出され、アジアを舞台に活躍を期待されている。

広島アスリートマガジン10月号は、「新井カープの結束力」シーズン終盤に差し掛かり、監督初年度を堂林翔太選手と藤井彰人コーチのインタビューで振り返ります。また広島ドラゴンフライズは、いよいよ2023-24シーズン突入!今年度もキーマンとなる寺嶋良選手に、優勝への思いを伺いました。