11月8日に開幕した第48回社会人野球日本選手権大会(以下、日本選手権)。都市対抗野球に並び、社会人野球の2大大会の一つとされる本大会の決勝戦が19日に京セラドームで行われる。

 本大会に創部6年目にして初出場を決めたエイジェック硬式野球部は、11日にJFE西日本との初戦を迎えた。試合を優位に運んだが終盤に試合はもつれ、延長戦の末、惜しくも6-8で敗戦。全国初勝利はお預けとなった。

エイジェック硬式野球部・主将の京橋幸多郎選手

 エイジェックが初の全国大会に出場したのは2021年。創部3年目で挑んだ都市対抗野球大会だった。全国大会初出場チームとしても注目を集め、球場では「こんな曲を使うのか!」と社会人野球界を賑わした。社会人野球の醍醐味の一つに応援団のパフォーマンスがある。各チーム応援団席の前方にステージが組まれ、生演奏と、応援団のパフォーマンスでチーム関係者たちは選手へ声援を送る。そんなエイジェックが、今回日本選手権出場となり、注目を寄せた社会人野球ファンも少なくないのではないだろうか。

 エイジェック硬式野球部では、今大会出場前に、SNSなどを使い、応援曲のセットリストを公開した。通常、社会人野球では伝統曲や定番曲を使うことが多いためセットリストの公開はあまり行われないが、“らしさ溢れる応援”をモットーに掲げるエイジェックはヒットテーマを除く全てが通常野球応援に取り入れられていない曲であった。

 この大応援団に京橋幸多郎主将は「初めての地でのプレーの中で大声援を送っていただけて本当にうれしかったですし、それだけに負けたことが悔しいです。来年もまた都市対抗の東京ドーム、日本選手権の京セラドームと2大会に出場し、良い結果を出して恩返しをしたいです」と次を見据えた表情で球場を後にした。

 日本選手権の決勝は京セラドームで、19日13時プレーボール。Honda熊本 対 大阪ガスが社会人野球日本一をかけ闘志を燃やす。