中学生球児たちに役立つさまざまな練習やトレーニング法を、その道のスペシャリストに聞く本連載。さまざまなカテゴリーのチーム・選手の練習を取材し、取り組み方や、強さの秘訣などを紹介していく。

 今回のテーマは、“オフシーズンのトレーニング“。各カテゴリーで大会がスタートする春に向け、冬の期間に行うトレーニングは体力、技術ともにレベルアップできる重要な時期となる。今回は社会人野球・セガサミー硬式野球部(以下、セガサミー)が行う1日のトレーニングメニューを紹介する。

 

 セガサミーは都市対抗野球大会14回、社会人野球日本選手権大会6回の出場を誇るJABA東京地区の強豪チーム。激戦地区のなかでライバルチームと鎬を削りながら、コンスタントに好成績を残している。そんな社会人野球界の強豪チームのオフシーズン練習メニューを紹介する。

 セガサミーの年間トレーニング期間は大きく3タームに分かれる。
① 試合準備期間:12月~2月中旬
② オープン戦期間:2月中旬~3月上旬・8月
③ 試合期間:3月上旬~7月・9月~11月

 今回は①の試合準備期間に行う主な練習メニューを紹介する。

 試合準備期間(12月~2月中旬)には、基礎筋力の向上を目的とした土台づくりが中心となる。基本的に肩から太ももまでの体幹部を中心にトレーニングを行なっている。この期間は中距離のランニングなどが多くなり、シーズンに入るとショートダッシュなどの敏捷性を向上させる目的のメニューへと移行する。そうすることでケガなどのアクシデント予防の効果が期待できるという。

 

 さらに、体幹を刺激していくことで、次のメニューであるキャッチボールやバッティングなどの際に意識せずとも、体幹を使えるようにクセづけることができる。

  次に紹介するのは、オフシーズントレーニングの定番でもあるランニングメニュー。セガサミーでは心肺機能向上を目的として『ポール間走、直線走、階段・坂道ダッシュ、20m往復走』を中心に実施している。20m往復走は切り返し動作を入れることが可能で、アジリティの動きも入ることで他のランニングメニューとは違う効果もある。 

 

 今回は、試合準備期間の中でも特にボールを使わないトレーニングメニューを紹介したが、他のメニューも気になる場合はぜひ「中学硬式野球マガジンWEB」公式Xまで要望をお送りしてみてはいかがだろうか。

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