思わず心を奪われる! カープの話題をゆる~くまったりと展開してくれる“オギリマワールド”。関東出身ながら中学生からカープファン。独自のタッチで描かれるイラストを交えたコラムでおなじみのオギリマサホが、新たなカープの魅力を切り取る。

 今回は、話題を呼んでいる『新井監督ボブルヘッド人形』について、オギリマ視点でゆる~く取り上げる。

オギリマサホが考える、今後発売してほしい『ボブルヘッド人形』(イラスト・オギリマサホ)

◆自宅で“マツダスタジアム”の臨場感が味わえる⁉️

 暇さえあればブルンブルンしている。新井貴浩監督の首を。

 冒頭から訳のわからない書き出しとなったが、きょう我が家に『新井監督のボブルヘッド人形』が届いたのである。

 このボブルヘッド人形は、マツダスタジアムで開催された4月5日(金)の中日戦、4月16日(火)のDeNA戦で、来場者プレゼントとして先着2万人に配布されたものだ。これが大好評だったため、公式グッズとして販売されることとなった(4月28日現在完売)。

 関東在住で月~土曜まで仕事のある私は、平日にマツダスタジアムに行くことが難しい。そこで公式グッズショップの発売を待って、すかさず注文をした。そのボブルヘッド人形が到着したのだ(余談ではあるが、カープの公式グッズショップから届く荷物には緩衝材として中国新聞が使われており、これも見るのも楽しみの一つとなっている)。

 早速開封してみると、ベンチの柵から身を乗り出してガッツポーズをする新井監督が象られていて、頭を押すとブルンブルン首が揺れる。それが楽しくて、必要以上にブルンブルンしてしまうのだった。

 「ボブルヘッド人形なんだからブルンブルンするのは当たり前だろう」と思われるかもしれないが、実は私にとってこれが人生初のボブルヘッド人形なので、「初めてこんにゃくを食べた人」みたいな反応になるのは許して欲しい。

 しかし30年以上も野球ファンを続けてきて、なぜ『初めてのボブルヘッド人形』なのだろう。野球選手のボブルヘッド人形は、1960年代頃から大リーグでは定番となり、日本球界でも有名選手の人形がつくられている。カープでも、前田智徳や野村謙二郎、さらには現役時代の新井監督のボブルヘッド人形もあったはずだ。これまでなぜ、私はこうしたボブルヘッド人形を欲しいと思わなかったのか。理由はただ一つ、『顔が似ていないから』であった。

 もちろん、立体の造形で本人そっくりにつくることの難しさはよくわかっているし、「似ていない」という批判が失礼なことも承知である(私も、描いた似顔絵が似ていないと言われればしばらくヘコむ)。それにしても、以前のボブルヘッド人形は『言われなければ誰だか分からない』というものがほとんどであった。

 ところが今回の『新井監督のボブルヘッド人形』は、誰がどう見ても新井監督である。外箱に書かれた説明書きによれば「最先端の3D撮影技術を駆使。全身・頭部を3D スキャンし、リアルなデータを使って再現」したそうで、そっくりなのも納得だ。部屋に飾ってみると、まるでマツダスタジアムにいるかのような臨場感が味わえる。

 このボブルヘッド人形、大好評を受けて5月23日(木)の阪神戦、5月28日(火)のオリックス戦、6月25日(火)のヤクルト戦での追加配布が決定した。今後、他の選手のボブルヘッド人形も制作されることを期待しつつ、5試合で計10万人、私のように購入した人も含めればそれ以上の人が、日本の各地で新井監督の頭をブルンブルンさせている姿を想像して楽しい気持ちになっている。