プロ野球開幕から約1カ月が過ぎた。6年ぶりの開幕スタメンを勝ち取ったカープ堂林翔太は好調な打撃を維持しており、7月20日時点で記録する打率.434、36安打はいずれもリーグトップ。カープの背番号7が、ついに覚醒の時を迎えようとしている。

 今季プロ11年目を迎える堂林はプロ3年目の2012年に一軍デビューを果たし、14本塁打を放ってブレイクを果たした。しかし翌年以降から結果を残すことができず、悔しいシーズンが続いた。今回は一軍デビューを果たした2012年、背番号7へと変更になった2013年の堂林を改めて振り返る。

2012年6月26日の巨人戦でマツダスタジアムでの初アーチを放った瞬間。

◆2012年 プロ3年目で一軍に大抜擢。全試合出場を果たしチームトップの14本塁打を記録

【2012年成績】(一軍)144試合 488打数118安打 打率.242 14本塁打 45打点 5盗塁 150三振

 2012年当時、野村謙二郎監督はチームの若返りを進める中で、一軍経験のないプロ3年目の堂林を『7番・サード』で開幕スタメンに大抜擢。以降もサードで固定された堂林は開幕から三振を恐れないフルスイングで一軍に食らい付き、4月24日にはプロ初本塁打を記録した。

 6月には6本塁打を放ち、長打が不足する当時の打線の中で輝きを放った。7月には球団野手最年少で球宴に初出場を果たした。リーグワーストの150三振、29失策と荒削りな面が際立ったものの、全144試合出場を果たし、チームトップの14本塁打をマーク。低迷が続くチームの中でのニュースター誕生は明るい話題に。爽やかなルックスも相まって『カープ女子』の増加にも一役買った。