◆小さい頃から負けず嫌い

─ その後カープからドラフトで指名されましたが、指名を受けた瞬間のことは覚えていますか?
 「よく頭が真っ白になるとか言いますが、自分の場合は『なんで?』という気持ちでした。自信がなかったわけではありませんが、プロにいける実力はないだろうと自分で決めつけていたので正直不安な気持ちはありました。ただチャンスがあるならやってみようと思って、入団までには気持ちを切り替えて広島に来ました」

─ 指名された後、周囲からの反応で印象的だったことはありますか?
 「指名されてから母親からすぐに電話がかかってきたんですが、泣きじゃくっていて何を言っているか分からなかったんです。でも、その電話で『あぁ、こんなに応援してくれていたんだな』と改めて気づいて、プロの世界でも頑張ろうと思いました」

─ 育成選手としての指名でしたが不安はありませんでしたか?
 「広島に来てみると実際注目されているのは上位の選手たちですし、その点はすごく悔しいなと思っていました。小さい頃から負けず嫌いなので、なんとか自分もアピールしてやろうと思ってキャンプから気合いを入れていきました」

─ プロではどんな打者になりたいですか? また対戦してみたい投手はいますか?
 「西武(現レッズ)の秋山さんです。1番打者として打率も高いですし、まさに西武打線の切込隊長、チームの顔と呼べる存在ですよね。自分もそういう打者になりたいですし、いつかはカープの顔と呼ばれるようになりたいです。対戦してみたい投手は、入団会見では菅野さん(智之・巨人)と言いましたが、今はとにかく一軍で活躍している投手と対戦したいです。二軍の投手と一軍の投手では何が違うんだろうということを実際に打席に立って感じてみたいです」