新背番号5を背負い、『変化』のシーズンに臨むカープ・小園海斗。今季は開幕からバットで存在感を見せるなど打線をけん引している。若手を引っ張る立場となった小園が語る、今季の打線への思いとは。(全3回/第2回)
◆新鮮だった複数ポジションの練習。試合を想定した打撃練習
2024年活躍のシーズンから明けて2025年。プロ7年目のキャンプは、小園にとっては新鮮な内容となった。これまではショートをメインとしてキャンプでも練習していたが、昨季サードで118試合スタメン(ショートは24試合)、さらに侍ジャパンではセカンドとして出場していた。複数ポジションでの対応力を見せていたが、今キャンプは当初から内野の複数ポジションで守備練習をおこなった。
「守備面で言うと、これまでのキャンプはずっとショートを中心に練習していましたが、ショート以外のいろいろな守備位置で練習することが初めてでした。実際、どんな感じなのかも分からなかったですし、連携もなかなかできていなかったので、ある意味新鮮な気持ちがありました。バッティングは何も変わらないですし、やってきていることは変わらないですが、守備に関してはいろいろ守るポジションがあって、面白い経験ができたなと思います」
一方で打撃については、秋から続くチームの方針である、振り込みに関する練習が展開され、連日のロングティーなど、厳しい打撃練習を順調にこなしてきた。
「毎日バットを振る量というのは落としてはいけないと思っていますし、それはシーズン中であっても変わらないと思っています。これに関しては、僕はずっとやってきていることなので、それをチームとしてやっていくというのは、とても大事なことだと思いますし、良い練習ができたと思います。練習の練習ではなく、常に試合を想定すること。やはりかわして打っていたりすると、そういうことがクセになってふとした場面で出てきますし、バッティング練習では強さを意識して、変なクセが出ないように、強く振ることを意識しました」
二俣翔一、田村俊介、内田湘大、仲田侑仁など、自身よりも歳下の野手も年々増えている。今回の一軍キャンプではそんな若手たちのリーダー格として、連日厳しい練習を引っ張ってきた。
「みんな若いですし、一緒にレベルアップしていかないといけないと思っています。僕を含めて若手がもう少し出てきたほうが良いなという思いもあるので、少しでも自分が引っ張ってやりたいなと思いますし『頑張っているみんなで一軍の舞台で活躍できるように』という思いがありますね」
(第3回へ続く)