初の開幕スタメンの座をつかむと、アクシデントに見舞われながらも一軍で奮闘を続けるカープ・二俣翔一。今季初ホームランも飛び出した背番号99が、プロ5年目のシーズンにかける思いを語る。(全3回/第3回)

一軍でレギュラーポジションを狙う二俣

複数ポジションを守ることは、『楽しい』という感覚

─二俣選手は、内野、外野と複数ポジションが守れる守備力が武器です。ポジションにこだわりはあるのでしょうか?

「特にこだわりはないですね。基本的に打撃が好きですが、守備もすごく好きなんです。高校時代まではショートが多かったのですが、プロに入ってから、セカンド、サード、ファースト、外野をやるようになりました。どのポジションを守るときも、すごく興味をもって、少年野球のように打球を追いかけて、それぞれを守ることができています。なので、1つのポジションにこだわりがあるかと聞かれると、ないのかもしれないです。プロに入って初めて守るポジションが多いですが、楽しいと感じられていて『もっと上手くなりたい』という意識で守備に臨めています」

─スタメンでは外野が多くなっていますが、外野守備の手応えはいかがですか?

「投手が打ち取った打球に対して、一歩目の判断が遅れてしまって打球を処理できなかったとか、そういうことは投手のダメージが大きいと思いますし、打球判断の難しさを感じています。ここを遅れないように意識しています」

─多くの若手選手が期待される中で、他の選手が打つと刺激になりますか?

「今年大卒選手と同じ歳になるのですが、意識はあります。ライバル意識というよりも『自分が持っている、今できることをしっかり出してアピールしよう』その意識が強いです。それ以上の事を出そうとすると空回りしますし、自分というものがブレてしまうので。グラウンドの中ではみんな一緒だと思って、ブレずに、一生懸命にプレーして、それがチームの勝利につながれば良いなと思っています」

─オリジナルの応援歌ができました。どのような気持ちですか?

「たしか、沖縄キャンプ中に発表されて、尾形(佳紀・スカウト)さんの現役時代の応援歌と聞きました。ちなみにネットニュースで見て知りました(笑)。本当にありがたい事だなと率直に思います。ちょうどそのタイミングで尾形さんも沖縄におられて、『応援歌を引き継ぎました』とお伝えすると『全国で流れるように頑張ってくれよ』と声をかけてもらいました。いろんな球場でこの応援歌で応援してもらえるように頑張りたいと思います」

─最後に2025年シーズンの目標とカープファンのみなさんへのメッセージをお願いします。

「一番こだわりたいのは出塁率です。何とか塁に出て、チームの得点につながることを考えたいです。あとは昨年の数字は全て超えたいですね。今年から自分の応援歌もできたので、いろんな球場で歌ってもらえるように1年間頑張るので、熱い応援をよろしくお願いします!」

二俣翔一(ふたまた・しょういち)
2002年10月21日生・22歳(プロ5年目)/静岡県出身
右投右打/180cm・78kg/磐田東高−広島(2020年育成ドラフト1位)