エディオンピースウイング広島で行われた明治安田J1リーグ第19節、リーグ最少失点を誇るサンフレッチェ広島と得点数リーグトップの川崎フロンターレの一戦は、1-2で広島が敗戦。先制されながら一時は同点に追いついたものの、最終盤に追加点を許しリーグ戦6連勝とはならなかった。

広島ー川崎F戦が行われたエディオンピースウイング広島

 広島はジャーメイン良、加藤陸次樹をシャドーで起用し、代わってジェルマンがワントップに入るフォーメーションでキックオフ。試合は前半から相手に押し込まれる展開となり、川崎Fの攻撃陣の前に苦しい時間帯が続いた。後半から選手を入れ替えジャーメインをワントップに置いた広島だったが、マルシーニョのヘッドで川崎Fが先制。広島は62分に菅大輝が、72分にはペナルティエリア内でボールを受けた前田直輝がシュートを放つが、相手GK・山口瑠伊のファインセーブに阻まれた。

 広島は76分、これが今季初出場となるマルコスジュニオールを投入。ジャーメイン、加藤、前田、マルコス、中村草太と攻撃的な布陣で打開を図ると、85分、セットプレーからの混戦のなか、最終ラインからゴール前まで上がっていた荒木隼人の2戦連続ゴールで同点に追いつく。しかしアディショナルタイムにセットプレーからのこぼれ球を川崎FのDF・佐々木旭が決めて追加点をあげると、そのまま逃げ切った川崎Fが勝点3を手にした。広島は、4月20日・名古屋戦以来、今季2試合目の複数失点となった。

 試合後の会見でスキッベ監督は、「試合前半の出来がこの結果を招いてしまった。(前半は)相手にボールを持たれている時間が非常に長かったように思う。試合後半に関しては、交代をふくめ、自分たちでペースを握り返すことができたと考えている。ただ、今日は川崎Fが彼らのクオリティを見せた試合になったと思う」と振り返った。

 今季初となったジャーメインのシャドー起用については、『相手に脅威を与える存在』としてジェルマンをワントップに起用したと説明。「ただ試合前半に関して言えば、攻撃の選手たちが思うような動きを見せることができなかったことも確か。後半、中村と前田を投入してからは、彼らは良い動きを見せてくれたと思っている」と話した。

 広島は6月4日、ルヴァン杯プレーオフラウンド第1戦でアビスパ福岡(ベスト電機スタジアム)と対戦する。