CS圏内入りに向け、熱い戦いが続いている今季のカープ。即戦力を期待されてドラフト1位で入団した常廣羽也斗は、8月24日の中日戦で今季初の一軍マウンドを踏んだ。「一軍で戦力に」と誓う常廣が、昇格直前に語っていた言葉をお届けする。

二軍では16試合に登板。3勝をあげている常廣

◆一軍で戦力に。それが一番求められている

 2023年のドラフト会議でカープが獲得した選手のうち、支配下には4名の大卒投手が名を連ねた。そのなかで、楽天との競合のすえ交渉権を引き当てたのが、ドラフト1位入団の常廣だ。

 1年目の春季キャンプこそコンディション不良で出遅れたものの、9月にプロ初登板、初先発を果たすと、5回無失点で勝利投手となった。今シーズンは8月24日に一軍に昇格すると、ここまで2試合で先発し1勝1敗をマークしている(9月5日時点)。

 常廣自身、後半戦の昇格に向け試行錯誤を重ねてきた。7月末に話を聞くと、 「今年はまだ一軍で投げることができてない。まずはしっかりそこを反省一して、後半戦は一軍に呼ばれるように頑張らないといけない」と意気込みを口にしていた。

 今夏は投球フォームの改良に取り組み、野村祐輔三軍コーチ兼アナリストにも教えを仰いでいる。

「祐輔さんにアドバイスをいただきながら取り組みました。下半身の使い方や、体が早く開いてしまわない方法などを教えていただきました」

 体力的にもまだまだ伸びしろがある2年目ルーキーだ。体づくりとフォームの改良で、安定感のある投球を目指していく。『大卒ドラ1』であるだけに、即戦力としての期待も大きい。

「一軍で戦力になること。それが一番だと思っています。とにかくそこを目指して頑張りたい」

 大学時代、最高殊勲選手賞と最優秀投手賞をW受賞した実力を持つ右腕が、プロの舞台でさらに羽ばたく姿を楽しみに待ちたい。

■常廣羽也斗(つねひろ・はやと)
2001年9月18日生、大分県出身
180cm 79kg/右投右打/投手/プロ2年目・24歳
大分舞鶴高ー青山学院大ー広島(2023年ドラフト1位)