今季、リーグ最少失点を誇るサンフレッチェ広島。堅守の要として欠かせない存在なのが、『空中戦最強』と言われるDF・荒木隼人だ。広島ユースから昇格し、紫一筋でプレーしている荒木が、2026に開催されるFIFA W杯北中米大会への思い、そしてタイトル争いへの思いを語る。(全3回/第3回)
◆どの選手も、『今年こそは』という気持ちは強い
ーE-1、そしてアメリカ遠征の招集で、改めてW杯に向けてご自身の足りないものを学べたということですが、具体的にどのような部分が足りていないと感じていますか。
「強度の面であれば、守備の強度や準備の部分です。Jリーグであれば抑えることができていた場面でも、日本代表の試合では、もっと細かくポジショニングを突き詰めていくことが大切なのだと感じました。
2026年には北中米W杯が開催されますが、今回の代表招集を通して、やはりまだまだ距離はあるなと感じました。可能性はあまり高くないかもしれないという実感もありますが、ここで力を出し続けていけばゼロではないと思っているので、いまはそこに向けても頑張っています」
ーリーグ戦はいよいよ佳境を迎えます。ここ3シーズン、あと一歩タイトルに手が届かないシーズンが続いていますが、その『あと一歩』には、何が足りないと感じていますか。
「シンプルに『勝負強さ』だと思います。ここ数年、優勝争いをしてきたなかで、僕たち選手もたくさんのものを経験してきました。僕自身は、今年こそリーグタイトルであったり、天皇杯、ルヴァン杯のタイトルを獲って、より一歩上のステージに上がれる年になるのではないかと思っています。
今シーズンも新しい選手が加入してくれましたし、チームとしても非常に良い状態になっていると思います。昨シーズン、最後の最後で悔しい思いをした選手たちも、それをエネルギーに変えてここまで戦ってきています。『今年こそ』という思いは強いです。必ずタイトルを獲りたいと思っていますし、獲れるとも思っています」
ーでは最後に、応援してくださるファン・サポーターのみなさんにメッセージをお願いします。
「今シーズンこそしっかりとタイトルを獲って、みんなで喜びたいと思います。応援よろしくお願いします!」
■荒木隼人(あらき・はやと)
1996年8月7日生 (29歳)、大阪府出身
186cm/78kg、ポジション:DF(CB)
広島ユースー関西大ー広島 (2019年〜)
対人と空中戦で圧倒的な強さを誇る長身DF。今季ここまで『リーグ最少失点』を維持する、広島の堅守を支えている。日本代表としてもE-1サッカー選手権2022、2025に出場し日本の連覇に貢献した。