今季、カープに入団し大きな期待を集めたドミニカントリオ。唯一の投手として加入したのが、カープアカデミーで練習生としての経験も積んだドミンゲスだ。野手の2選手が一軍で活躍するなか、昇格の時を虎視眈々と待ち続けるドミンゲスが、ファビアン、モンテロへの思いと、アカデミー時代の思い出を語る。(全2回/第2回)

インタビューに応じるドミンゲス

◆カープアカデミー時代に衝撃を受けたのは・・・

ーファビアン選手、モンテロ選手の一軍での活躍をどのように感じていますか。

 「彼らの活躍を見ていると、どんなときでも一生懸命プレーをする姿やアジャストする能力の高さは素晴らしいと感じます。これからどんどん良くなっていくと思いますし、来年は、今年以上にすごい活躍をするのではないかと思っています。活躍は刺激になりますし、それ以上に、ファビアンはケガをすることなくここまで来れていることが素晴らしいと思いますし、モンテロも、ケガから復活してしっかり結果を出しているところが非常に刺激になっています」

ーカープでは、スペイン語通訳、英語通訳のスタッフをはじめ、ブルペン捕手やドミニカ・カープアカデミーに関わるスタッフなど、たくさんのスタッフがドミニカ共和国と日本の架け橋としてチームに携わっています。

 「彼らの存在は、私はもちろん、ドミニカ人選手たちにとっても非常に大きいですね。彼らは、日本の野球とはどのような野球なのか、カープというチームはどのようなチームなのかを丁寧にアドバイスしてくれます。『過去にアカデミーに所属していた選手たちはこういう選手たちだったよ』という例も挙げながら説明してくれるので、それも大きな助けになっています」

ードミンゲス投手もかつてカープアカデミーに属していたそうですね。

 「カープアカデミーに練習生として所属していたのは2011年前後だったと記憶しています。4カ月から半年の間、在籍していました。当時のアカデミーと現在のアカデミーでは環境も全く違うと聞いていますが、私が在籍していた時は、走る量や投げ込む量など、練習量の多さに非常に驚きました。球数も、日本人投手は100球前後を投げるのが当たり前でしたが、それまで自分はそうした練習をしたことがありませんでした。ただ、アカデミーで練習を積んだことで、次の道に進んだ時に手応えを感じることができたので、アカデミーに在籍した日々のことは、すごく思い出に残っています」

ードミニカ共和国内で、ドミニカ・カープアカデミーはどのような評価を受けているのでしょうか。

 「ドミニカ共和国の選手たちの間では、『すごく練習をする場所らしいよ』と噂になっているようですね(笑)。アカデミーからメジャーリーガーになった選手や、ドミニカ共和国のリーグで選手になった練習生もいるので、ドミニカ共和国では『すごく練習をする場所であり、プロを輩出している場所』という感覚だと思います」

ーここからの目標を教えてください。

 「まずは、今シーズン負けてしまった試合についてはあまり考え過ぎず、ここからはもっともっと自分の状態が良くなっていくことを信じて取り組んでいきたいと思います。そしてなんとか一軍のマウンドに戻り、しっかり活躍できるようにしたいです。それから、シーズンをしっかり乗り切ること。そこを目標に頑張っていきたいです」

ードミンゲス投手の活躍を楽しみにしているファンもたくさんいます。最後に、カープファンのみなさんへメッセージをお願いします。

 「私はカープファンのみなさんを愛しています。私たちもファンのみなさんの熱意や愛をすごく感じているので、みなさんに喜んでもらえるように、一生懸命、結果が出せるように頑張ります。これからも応援よろしくお願いします!」

■ジョハン・ドミンゲス
1996年1月18日生
193cm/86kg、投手、右投右打
セナペック高ーブルワーズーホワイトソックスー広島(2025〜)