エースとしての真価が試される大事な一戦に登板する大瀬良大地投手

8月23日の中日戦以降、大瀬良大地の投球に乱れが生じている。長打を連続で浴びビッグイニングを献上する場面が目立ち、ここ3試合はいずれも6回未満で降板し白星からも見放されている。

なかでも8月29日の巨人戦は、悪夢のような1日となった。ルーキーイヤーの14年6月、ソフトバンク戦で10失点して以来の大炎上で、わずか2回1/3での降板を余儀なくされた。修正能力に定評のある投手とはいえ、ここ数試合は対戦相手の対策が上回っている。

「プロ6年目になりますけど、相手から研究されていることを一番感じるシーズンかもしれません。データが増えていくなかで、相手の対策に僕自身が上回っていけていない現状というのが、残った数字を見ても現れています。それでも何か考えてやっていかなければいけないと思っています」

シーズンが残り11試合となるなか、各投手ともにフル回転の様相を呈している。大瀬良とて例外ではなく、3戦連続での中5日登板を迎える。対峙するのは巨人、DeNAを相手に6連勝と波に乗る中日。12勝8敗と勝ち越しているとはいえ、決して与し易い相手とはいえない。

とはいえ今季、マツダスタジアムでの中日戦は7戦7勝。三次きんさいスタジアムの主催ゲームも含めれば8戦8勝だ。加えて今季序盤の大瀬良は、中日に対して抜群の相性の良さを見せている。4月25日は完封勝ちで5月8日、22日は完投勝ち。この3試合で奪われた得点は、わずかに3点だ。

DeNAの失速にも助けられ、2位の背中がくっきりと見えてきたなかで迎える勝負の7連戦。エースであることを証明するために、大瀬良が最後の力を振り絞る。