試合中の姿が嘘のように、ピッチ外の浅野雄也は朗らかだ。常に周囲とコミュニケーションを図り、言葉をかわした人間を笑顔にさせる。ムードメーカー的な存在としても、今のサンフレッチェには欠かせぬ存在となっている。

カメラに向かって決めポーズをとる浅野雄也選手。

ここではゴールを貪欲に狙う、攻撃的アタッカーの意外な一面を紹介する。

◆「なんならいつかカメラに向かってジャガーポーズをやってみましょうか?」

― 仲が良い選手は誰ですか?

「むちゃくちゃいますけど、最近釣りを始めたんですよ。それで、ずっと一緒に釣りに行っているのが(清水)航平君です。航平君とは本当に、ずっと一緒にいるような感じですね。もう一人の知り合いを加えた3人で、夏は海で鯛とかカワハギとかを釣っていました。航平君や知り合いの人に釣り方を教えてもらいながら、ひどいときには週4日くらい行っています(笑)。釣った後は自分でさばいたり、いろいろやっていますよ。ゴルフ? いえ、ゴルフだけは頑なに断っています(笑)。大阪体育大のときにゴルフもやったんですけど、ゴルフは球技の中で一番難しい。絶対に自分には合っていないし、行くだけ無駄かなと(笑)。あと最近の趣味といえば韓ドラですね。実際の恋愛はできてないんですけど、見ながらキュンキュンしています(笑)」

― 実家のご両親とは、よく連絡をとりますか?

「両親には本当に感謝していますし、今も週に一回は連絡を入れています。そういえばタクは毎日していましたね。たぶん今も毎日連絡しているんじゃないかと思います。自分が親に連絡を入れると、ちょうどタクからも連絡があったりすることがよくあるので。両親に連絡を入れたのに、いつの間にか画面越しでタクと話をすることもあります(笑)。そんな感じで家族は全員仲が良いですね」

― 新天地となる広島の印象、また広島での新生活はどうですか?

「やっぱり都会ですよ。僕は三重県出身で、大学は大阪でしたけど、むちゃくちゃ田舎に住んでいたので。そして、そのあとは水戸じゃないですか。田舎、田舎、田舎と来た中での広島だったので、むちゃくちゃ都会だなという印象です。だから市内の方を運転するのは、ちょっと怖いです。路面電車が走っていますし、後ろから電車が来ていないか気になります。左折のときはもちろん左のドアミラーを見ますけど、右折時にこんなに右のドアミラーを見ることがあるんやなって、ちょっと変な感じがしています」

― 兄・拓磨選手と同じ背番号29を背負っていますが意識はしますか?

「新しい29番像をつくりたいという気持ちはありますけど……、正直それほど昔から背番号にはこだわりはないんですよね(苦笑)。周りの人から見れば兄弟で同じ背番号を背負うので、ネタにはなると思いますけどね。入団会見でもジャガーポーズのことを聞かれたりしましたけど、どうなんでしょうね? なんならいつかゴールを決めたらカメラに向かってジャガーポーズをやってみましょうか? ちょっと考えておきます(笑)」