8月26日から東京ドームを舞台に開催された、第97回・都市対抗野球大会。最終日となった9月6日に行われた決勝では、西濃運輸(大垣市)がNTT西日本(大阪市)を4−3で下し、12年ぶり2度目の頂点に輝いた。

 同日行われた表彰式では、創部初のベスト4に進出したエイジェック(小山市)が、大会を通じて顕著な活躍をした選手・監督・チームに贈られる『小野賞』を受賞。2試合でタイブレークを制した粘り強さや、栃木県勢初のベスト4入りといった結果が高く評価された。

小野賞を受賞し、トロフィーを受け取ったエイジェック・髙岡佳将

 2018年に創部したエイジェック硬式野球部は、今回が3回目の都市対抗野球本戦への出場となった。これは出場した全32チームで最も新しく、出場回数も最少だった。

 初戦の沖縄電力戦は序盤の4点ビハインドを逆転し、延長戦を8−6で勝利。続く日本生命戦は5回までに6点をあげ、8−4と快勝を収めた。準々決勝の東邦ガス戦は2点ビハインドの7回に高木大輝の同点ツーランで追いつくと、延長10回を制し4−3でサヨナラ勝ち。準決勝で優勝した西濃運輸に2−3で敗れたものの、紙一重の勝負だった。

 大会直前に主将の京橋幸多郎が故障で戦列を離れ、主将代理を託された髙岡佳将らにもコンディション不良が相次ぐなどアクシデントにも見舞われたが、打率5割をマークした高木のほか、3試合連続打点の浦本大河ら下位打線に日替わりヒーローが登場。上位打線にもリードオフマンとしてチームを牽引した草野里葵や、二回戦で2打席連続本塁打を放った補強選手の金原塁(日立製作所)らが要所で効果的な働きを見せた。

 投げては神山陽登、河北将太が試合をつくり、谷内隆悟、金城乃亜の左右の両輪が後ろに控える形で接戦を次々にモノにした。北関東予選では故障で出遅れた金城だったが、山中監督は「ベテランだけど泥臭く、ガッツがある」と信頼を寄せ起用し続けた。絶対的なエースや主砲は不在でも、個々が役割を確実に遂行するという点では、今大会でも傑出したチームのひとつであったことは間違いないだろう。

 表彰式を終えた髙岡は「初戦から一戦ずつ勝つことに集中した。準決勝まで勝ち進んだうれしさよりも、あとふたつ(で優勝だった)という悔しさの方が強い。また日本選手権予選に向けて準備していきたい」とコメント。次の舞台となる、10月31日開幕の、「社会人野球日本選手権2026」の予選突破に向け意気込みを語った。