カープの若手選手の中で長距離砲として期待されているプロ2年目の正隨優弥。9月6日に初の一軍昇格の機会を得ると、同月18日のヤクルト戦でプロ初本塁打を放つなど、長距離砲としての片鱗を見せた。
インパクトこそ残せたものの、継続して結果を残すことはできず、3週間だけの一軍帯同となったが、伸び盛りの若鯉にとって、この期間は大きな実りがあったようだ。
「一軍と二軍の差、そして自分の今の実力がよく理解できました。一軍で結果をだすために何が足りないのかということは見えてきたような気がします」
一軍では8打席を与えられて、放った安打は前述の本塁打のみ。代打という難しい立場での出場が続いたが、結果を真摯に受けとめ二軍では鍛錬を積んでいる。
「やっぱり勝ちパターンで出てくる投手は球も強いですし、変化球のキレが違います。そういう投手が投げる球は簡単に打てませんが、打てない球がこないわけではありません。ただ投手との駆け引きというか、どうしても自分が迷ってしまう部分があったりして……もったいない部分はありましたね」
現在は明確になった課題を克服するために、これまで以上に打席内での意識を高めて試合に臨んでいる。
「待っていない球でも、中途半端なスイングをせず自分のスイングができるように。そういう意識で打席に立っています。今はファール、空振りであっても、とにかく自分のスイングができるようにということを重視しています」
地元・広島出身の期待の大砲候補は、迷うことなくフルスイングを貫いていく。