3連覇に貢献した丸佳浩新井貴浩、エルドレッドがチームを去り、
大きな変化が求められる中で迎えた2019年のカープ打線。
前半戦は調子の浮き沈みが目立ち、昨季までの得点力が影を潜めた。
今季の打線形成、不振の要因について、東出コーチの考えを聞いた。

─ 今季の打線については、どのような印象を持たれていますか?

「丸(佳浩・巨人)、新井(貴浩)さん、エルドレッドが抜けたことでキャンプから、『厳しくなるだろうな』と予想をしていたので、逆に思ったより選手が頑張ってくれているというのが正直な印象です。『これまでよりも打てなくなる』というよりも『誰をどこに入れたらいいのか?』 という思いがありました。その中で西川(龍馬)、バティスタがもっと苦労するかなと思っていたんですが、5月までは思ったよりも頑張ってくれたなと思います」


─ 昨季まで出塁率の高い丸選手(昨季出塁率・468)を3番に据えたタナキクマルトリオの上位打線が固定されていました。今季はその形が変わった訳ですが、今季打線を組む上で重要視したこと、テーマとしたことは何だったのですか?

「点を取ることを考えすぎないというか、守り重視で考えましたね。二遊間の守備力は当然、バティスタの一塁守備も安定感が出て守る機会が増えていきました。そして野間(峻祥)をセンターに入れて、西川も外野守備が安定してきて、守備の安定度で入れていった部分は大きかったです。打てなくても足が速くて守れる選手を入れる。ある意味、逆転の発想ですね」