V奪回に向けて、いよいよ始まるカープの2021年春季キャンプ。沖縄・コザしんきんスタジアムで行われる一軍キャンプには、カープの未来を担う若鯉が数多く抜擢された。その中から、今季のブレイクが期待される若手投手をピックアップ。先発陣、リリーフ陣に新しい風を吹かすことができるか注目だ。

先発ローテ入りの期待がかかる、左腕・高橋昂也投手。高い潜在能力を秘める若鯉は今季の飛躍を誓う。

◆目標は開幕ローテ!左肘手術から復活のシーズンへ!

高橋昂也
<2020年成績>
一軍:出場なし
二軍:7試合/0勝2敗1セーブ/防御率4.18

 2021年の先発ローテ入りが期待されるのが、左肘手術から復帰した、2016年のドラ2左腕・高橋昂也だ。

 プロ2年目の2018年にプロ初勝利を挙げ、待望の先発左腕として注目を集めたが、左肘の違和感を覚え、2019年2月に左肘のトミー・ジョン手術を決断。そこから長いリハビリ生活が始まった。

 高橋昂也が実戦マウンドに帰ってきたのは、昨年9月5日のソフトバンク戦(由宇)。その後、2回の中継ぎ登板を経て、10月2日のオリックス戦(由宇)で久々の先発マウンドに上がった。

「前に先発したのが2年以上前のことだったので、新鮮な感じ、懐かしい感じでマウンドに上がることができました。調整についてもいろいろ思い出しながらしっかりできました」

 結果は4回を投げて無失点。先発復帰マウンドで結果を残した高橋昂也は、シーズンオフに行われたフェニックス・リーグでも好投を続けたことも評価され、春季キャンプの一軍抜擢となった。

 今季のカープ先発陣を見渡すと、ここ数年、先発ローテの柱として活躍したK.ジョンソンが抜け、大瀬良大地と野村祐輔は手術明けのシーズン。それだけに、プロ2年目に先発ローテに入った高橋昂也にかかる期待は大きくなる。

 年明けに大野練習場で行った自主トレでは、早くもブルペンでピッチングを行うなど、一軍キャンプに向けて順調な調整を続けている。

 高橋昂也に期待されるのは初の開幕一軍入り、そしてその先にある開幕ローテ入り。左肘手術を乗り越えた上でのブレイクを多くのカープファンが待ち望んでいる。