2月26日(金)の川崎フロンターレVS横浜Fマリノス戦を皮切りに、2021シーズンのJ1リーグが開幕する。サンフレッチェ広島は翌27日(土)に、ホームのエディオンスタジアム広島でベガルタ仙台と対戦(14時キックオフ)。今季も昨季と同様に、コロナ禍の影響をまともに受ける形での過酷なリーグ戦となる。

柏レイソルから完全移籍加入したFWのジュニオール・サントス選手。

 昨季は降格がなかったため、J2からの昇格2チームを加えた20チーム制で開催される。必然的にリーグ戦が4試合増加し、五輪開催期間中は公式戦自体が中断となる。今年も過密日程は避けられない状況だ。

 その上でシーズン後には、全体の2割にあたる4チームが降格することになる。例年よりもさらに勝ち点争いがシビアになるだけに、チームとしてはまずは“降格回避”を最優先に考えても何らおかしくない。

 ところが城福浩監督率いるサンフレッチェは、攻撃面を強化するために昨季までの3バックから4バックに変更。守りに入るのではなく、あくまでタイトル獲得を目指すという強い意思表示を見せた。

「プレシーズンからチャレンジしたいことやアイデアもあります。これまでは(キャンプは)走ることにエネルギーを使っていましたが、それをゲームに使っていろんなチャレンジをしていきたい」との言葉通り、城福監督は一次キャンプ2日目から実戦練習を開始。新システムや戦術を落とし込むために、紅白戦やトレーニングマッチを積極的に取り入れた。

 選手たちもキャンプ序盤から実戦練習に入れるように、オフ期間も継続的に練習を継続。実際、主力の一人である柏好文も「例年は結構、オフは休むんですけど、今年は自分のプロ生活の中でも一番休まなかったシーズンです」とのコメントを残している。

 トレーニングマッチではロアッソ熊本(1-0)、松本山雅FC(8-1)、ジュビロ磐田(6-2)、モンテディオ山形(4-0)に、それぞれ勝利を収めた。額面通りには受け取れないとはいえ、システム変更直後の4戦全勝はポジティブに捉えたい。決定力不足が課題のサンフレッチェが、今季は4バックのシステムで積極的にゴールを狙っていく。