リーグ第1節を痛恨のドローで終えたサンフレッチェ広島が、アウェーで横浜F・マリノスと対戦した。

今季は左サイドバックでの起用が続いている東俊希選手。セットプレーから一時は点差を2点に広げるゴールを決めた。

 今節では4バックは維持しつつ、ジュニオール・サントスとドウグラス・ヴィエイラを2トップとして配置。サイドハーフは森島司と浅野雄也ではなく、ルヴァン杯(清水戦)に引き続きエゼキエウ、藤井智也を先発起用した。

 開始直後、横浜FMの前田大然に決定的なシーンをつくられたものの、サンフレッチェは佐々木翔、荒木隼人を中心に粘り強く対応。攻めではジュニオール・サントスが起点となる形で、積極的に敵陣突破を試みた。

 試合が動いたのは前半10分すぎ。ペナルティーエリアのすぐ外でエゼキエウが相手DFからボールを奪うと、果敢なドリブルで反則を誘いPKを獲得。これをサントスが冷静に押し込み、まずはサンフレッチェが先制した。

 27分にはサントスのドリブル突破からフリーキックを獲得。流れの中でGKが弾いたボールを東俊希が蹴り込み、早い段階で点差を広げることに成功した。

 ところが前半の中盤あたりから横浜FMが攻勢をしかけ、34分には一本の縦パスからDFを振り切った前田がゴールを奪取。前半のラストプレーでヴィエイラがPKを決め再び点差を2点に広げたものの、横浜FMの攻勢が目立つ時間帯が増え始めた。

 後半に入るとさらに横浜FMが猛攻を仕掛け、54分と67分には絶妙なクロスから2点を奪い3-3の同点に。後半の失点直後から森島、浅野、鮎川峻、柴﨑晃誠、茶島雄介を投入し勝ち点3を奪いにいったサンフレッチェだが、セットプレー以外でゴールマウスを割ることができず、またも勝ち点3を積み上げることはできなかった。

 アウェーで勝ち点1を取れたことは大きいものの、持ち味の堅守には綻びも見られた。次節はホームゲームながら、中2日という厳しい日程で北海道コンサドーレ札幌を迎え撃つことになる。今季初勝利を収めるためにも、早期の軌道修正が求められている。