昨季は故障に泣いたが、2021年も3年連続となる開幕投手を務める大瀬良大地投手。

◆大瀬良大地のストレート vs サンフレ選手のシュート!?

坂上 広島県民に対して、もっとスポーツを知ってもらうためにどんな動きを考えられていますか?

神田 これからSAHとしてはプロスポーツをはじめとする県内トップチームにも注目した動きとして、新しく『広島横断型スポーツ応援プロジェクト』を立ち上げたいと思っています。冒頭でみなさんがおっしゃったように、広島には数多くのスポーツチームがありますが、県民への認知度はまだまだ十分ではないと私は考えていて、すごくもったいないと思ってます。そして、チーム同士が連携し、良い部分を生かし合うことができれば、広島のスポーツはもっともっと盛り上がると考えています。そういったことを我々がお手伝いしたいと考えています。目的は『県民に対して新たなスポーツの楽しみ方を提供し、県民に多くのチームを知ってもらいたい』『チームには、県民が応援していることをしっかり実感してもらいたい』『県民とチームに新たな関係が生まれることで、チームの経営をサポートしたい』というものです。

坂上 具体的にはどのような活動を考えられているのですか?

神田 将来的には、県民のみなさんが年間を通じていろんなチームの応援に行って楽しんでいる状態を目指していますが、まずはチームや選手のこと、そして競技のことをよく知ってもらうことを進めていきたいと思っています。今は構想段階なので具体的にお話しできないのですが、広島スポーツ界の盛り上げに向けて着実に進めておりますので、続報を楽しみにしていてください。

坂上 競技を知ってもらうという観点で見ると、かつて天谷さんと赤松真人さん(現カープ二軍コーチ)が本塁打性の打球を捕球した“スーパーキャッチ”(2010年)がありました。たとえば、このプレーについて『どっちがたくさん飛んでいる?』『どっちが打球まで速い?』など、そういうプレーを数値などで知ってもらったり、いろいろな形で発信してみると面白いかもしれませんね。

天谷 あのプレーは懐かしいですね。ただ、あれは赤松さんの方がすごいです。僕と打球が違いましたから(苦笑)。たしかに、いろいろなプレーを数値として見れたりすれば、興味を持ってもらえる要素になり面白いかもしれませんね!

2010年8月22日の横浜戦(マツダスタジアム)で、センターを守っていた天谷宗一郎氏がホームラン性の打球をスーパーキャッチした瞬間。

坂上 そういう意味では、サッカーもいろいろな数値は考えられますね。

森崎 たとえばサンフレッチェの選手と他の競技選手との、数字的な比べ合いだったり、そういう比べ方も面白いかもしれませんね。

現役時代は双子の兄である森﨑和幸と共に3度のリーグ制覇に貢献した森﨑浩司氏。写真は引退試合となった2016年10月29日の福岡戦でプレーする森﨑氏。

【森崎浩司さんが語るスポーツと地域貢献】

神田 バスケットボールであれば、岡崎さんが現役時代に残したある試合の数字を、現在の現役選手がその数字を超えられるか? という事も面白いかもしれないですね。それをライブで見れば、もっと面白く、今までとは違った視点でスポーツを観て楽しむことができそうですね。あとは広島県出身対決だったり、いろんなテーマで他競技を比べるのも良いですね。

岡崎 なるほどですね。たとえばバレーボール・JTサンダーズの選手の一番ジャンプ力があった選手と、ドラゴンフライズの選手のジャンプ力を比べてみたり……運動会的要素があっても面白そうですよね!

天谷 たとえば、カープの大瀬良大地投手のストレートとサンフレッチェ選手のシュートの速さを比べるとか(笑)。

神田 そう考えると広島はさまざまなスポーツが存在していますので、メジャーなスポーツとあまりメジャーではないスポーツを比べることで、各スポーツチームの連携と広島スポーツ界の底上げにつながる可能性は大いに感じますね。