ドラ1右腕の栗林良吏が、ルーキーながらクローザーに指名された。ルーキーで開幕守護神を託されるのは、2003年の永川勝浩以来18年ぶり。リリーフ陣の再構築が急務となっているカープだけに、1年目からのフル回転が期待されている。開幕を目前に控えるなか、ドラフト指名直後の即戦力右腕の声を改めて振り返る。

オープン戦を無失点で乗り切った栗林良吏投手。

◆1年間、一軍メンバーでいることがプロ1年目の目標

─まずは10月26日のドラフト会議でカープから1位指名を受けた時の思いを教えてください。

「まさか1位指名されるとは思っていなかったので、うれしさと共に驚きもありました。12球団の1位指名が終わり、カープに決まった時はうれしい気持ちでいっぱいでした」

─ドラフト前夜はしっかり眠れましたか?

「今年1年、自分の中では、ドラフト会議で指名を受けるために野球をやってきたわけではなく、秋の都市対抗野球で優勝するために練習に励んできました。1年の締めくくりとなる都市対抗の前にドラフト会議があるという捉え方だったので、そこまで緊張することなく、ドラフト会議を迎えることができました」

─昨年のドラフト1位・森下暢仁投手からも祝福のメールがあったと聞きました。

「指名されたその日に、『おめでとうございます。また一緒に野球ができますね』とメールを送ってきてくれました。森下投手は大学日本代表のチームメートで数年前から親交があります。年齢は僕が一つ上なので負けずに頑張りたいですね」

─カープというチームの印象を教えてください。

「ユニホームの色はトヨタと変わらないので、違和感はありません。昨年と今年はリーグ優勝を逃しましたが、2016年から3連覇を果たしたセ・リーグを代表する強いチームだと思っています。また若い選手が多く、若手をうまく起用しているという印象です。僕は今年24歳で、カープのなかでは若手と呼ばれないかもしれないので、1年目から結果を残さないとすぐに置いていかれるという危機感は持っています」

─背番号は“20”に決まりました。

 「大学の時に20番をつけていて、個人的には愛着がある番号なので、20番をつけさせてもらえると聞いた時はうれしかったですね。ただカープでは非常に重みがある番号です。北別府さん(学)や永川さん(勝浩・現二軍投手コーチ)のように、1年間、一軍メンバーでいることがプロ1年目の目標と思っています」

─この番号をつけるプレッシャーも感じるところはありますか?

「もちろんありますね。ドラフト1位ということでプレッシャーをとても感じていますし、そこに昨年のドラフト1位・森下投手の活躍、そして背番号20をいただくということで、1.5倍増しのプレッシャーを感じています。このプレッシャーを良い方向に変えられるように頑張りたいですね」