◆2020年「“日替わり”守護神のままシーズンに突入」
<勝利の方程式=ケムナ誠-塹江敦哉-フランスア>

 リリーフ陣の再構築をテーマに臨んだ2020年シーズンだが、春先からフランスアの状態が安定せず、暫定的に新助っ人のスコットがクローザーに指名された。しかしオープン戦で結果を残したスコットが開幕直後から炎上し、シーズン開始からわずか2週間あまりで二軍に降格。その後は菊池保則、一岡竜司という日替わり守護神で対応したが、いずれも結果を残すことはできなかった。

 スコットと共に加入したDJ.ジョンソンも安定感を欠き、リーグ3連覇に貢献した中﨑翔太、今村猛も二軍調整が続いた。そんななか新たに台頭したのが塹江敦哉、島内颯太郎、ケムナ誠らの新世代だった。

 投打のバランスが悪く借金完済はならなかったものの、7月末からはフランスアが復調。シーズン後半にはケムナ、塹江、フランスアの並びで勝利の方程式を構成する試合が増えていった。

 昨季からの流れを受け、今季も守護神の第一候補はフランスアと目された。しかし右膝の手術による出遅れで、首脳陣はドラ1ルーキーの栗林良吏をクローザーに抜擢。塹江、ケムナ、森浦大輔らを含め、今後、首脳陣がどのような勝利の方程式を構築していくのかに注目したい。

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