◆5日間にわたり各地で熱戦が続出

 4月2日~4日はクラブチームが出場するフリーの部、4月5日~6日は高校生の部と2つのカテゴリーに分けられ、5日間にわたって熱戦が繰り広げられた今大会。最終日は高校生の部の準決勝、決勝がエイジェックさくら球場で行われた。

 準決勝第1試合ではクラーク記念国際高が大量得点で岩瀬日大高に勝利し、第2試合では先日の『第22回全国高等学校女子硬式野球選抜大会』で優勝を果たした開志学園高と作新学院高が対戦。試合は手に汗を握る投手戦となり、作新学院高が1対0の最少スコアで開志学園高を振り切った。

 決勝戦の切符をつかんだクラーク記念国際高は、宮城県内の高校に女子硬式野球部がないことから東北楽天ゴールデンイーグルスと提携し女子硬式野球部を設立。創部4年目ながら、ハイレベルな指導で全国屈指の強豪校の仲間入りを果たしたチームだ。

 一方で地元栃木の作新学園高も、2019年に開催された『第23回全国高等学校女子硬式野球選手権大会』で初優勝を飾るなど、こちらも強豪校としての頭角を現し始めている。初代女王を争うに相応しいチームが、決勝戦に駒を進めたと言えるだろう。

 決勝戦は2回裏にクラーク記念国際高が1点を先制し、序盤戦で試合の主導権を握る。作新学院高もヒットを重ねてチャンスをつくるものの、クラーク記念国際高の堅実な守備を前にして最後まで流れをつかむことができない。結果、スクイズや長打で得点を重ねたクラーク記念国際高が、6対0の快勝で初代女王の称号を手にしてみせた。

 環境に打ち勝ち、大好きな野球を楽しみたいという彼女らの声が実って開催された今大会。野球を楽しむことを体現するように、連日にわたり闘志あふれるハツラツとしたプレーが各球場で展開された。

 今夏には昨年、新型コロナウイルスの影響で中止となった『全国高等学校女子硬式野球選手権大会』が開催予定となっている。彼女たちの今後の華々しい活躍にも期待したい。

【エイジェックさくら球場】
<大会5日目 第1試合 準決勝/○クラーク記念国際高等学校 13-1 岩瀬日大高等学校 ●>
<大会5日目 第2試合 準決勝/○作新学院高等学校 1-0 開志学園高等学校  ●>
<大会5日目 第3試合 決勝戦/○クラーク記念国際高校 6-0  作新学院高等学校●>