◆通算犠打数は歴代9位

 カープ打線のつなぎ役である2番打者としての役割も、菊池は高いレベルで達成している。

 リードオフマンである1番打者とクリーンアップをつなげる役目の2番打者には状況に応じた打撃が求められ、必然的に犠打も多くなる。菊池は一軍デビューを果たした2012年は63試合に出場し25犠打。レギュラーに定着した2013年には50犠打を記録している。これは東出輝裕(現二軍打撃コーチ)が記録した、1シーズンの球団記録を上回る数字である。

 これまでに菊池は通算294犠打を記録してきたが、これはNPB史上9位の数字であり、現役選手の中ではソフトバンクの今宮健太に継いて2位に位置している。ちなみに球団に限れば正田が持っていた282個を抜き、すでに歴代1位の数字を残している。

 菊池の犠打において特筆すべきは、その成功率の高さ。前述の2013年は52回バントを試みた中で50回のバント成功を記録。成功率.962をマークした。無失策記録が途絶えたことで守備面がクローズアップされているが、実は打撃面でも突出した数字を残しているのが菊池という選手なのだ。

【カープ シーズン犠打ベスト3】
菊池涼介 50個(2013年)
東出輝裕 49個(2001年)
菊池涼介 49個(2015年)