◆プロ野球選手になりたいと思ったキッカケ

─ 今回はルーキーインタビューということで、遠藤選手が野球を始めたきっかけからお伺いしたいと思います。

「野球は小学1年時に始めました。きっかけは、社会人まで野球をやっていた父親から勧められたことです」

─ その後、霞ヶ浦高に進学されましたが、どんな理由があったのでしょうか?

「中学のときに霞ヶ浦高の監督さんが、自分を見にきてくれたことがきっかけで、当時勢いがあった霞ヶ浦高に興味を持つようになりました。一番の決め手は、どこよりも自分が野球選手として成長できる環境があると感じたことです」

─ 入部してからの練習はいかがでしたか?

「相当厳しかったですね(苦笑)。でも周囲の環境にすごく恵まれていたと思います。先輩方が実際にドラフトで指名された姿にすごく刺激を受けました(綾部翔・DeNA 15年ドラフト5位、根本薫・オリックス 16年ドラフト9位)。自分が1年の頃から、ドラフト指名という場面を間近で見せてもらっていたからこそ、プロ野球選手になるという目標を強く持ち続けることができた部分があると思います。実際にプロ野球選手になりたいと思うようになったのも、1年時に綾部さんがDeNAに入団したことがきっかけでした。それまでは漠然とした目標だったんですが、実際に知っている人がプロに入ることで、『夢を夢のままで終わらせたくない』という思いが芽生えてきました」

─ 実際にカープから指名されたときはどのように思いましたか?

「『先にプロに入団された先輩たちを抜かしたい』という思いでやってきましたが、まずはプロに入れて安心したというのが正直なところでした。ですが、まだスタートラインに立っただけなので、先輩たちに追いつくためにはこれからが大事だと気持ちを切り替えました」

◆将来的に目指す投手像は——

─ ちなみに遠藤投手と言えば184センチを誇る長身が特徴ですが、身長はいつ頃から伸びてきたのですか?

「小学校の時点で、背の順では後ろから二番目だったので、昔から身長は高かったです。上には伸びても、なかなか横に大きくならなかったのが自分でも不思議でした」

─ 体重増加のために、食事面で意識したことはあったのでしょうか?

「体格を良くするために、食事面には昔から気を使っています。高校時代は朝に白米を600gぐらい、夜は1、2キロぐらいは食べるようにしていました。あんまり食が太いわけじゃないので、正直きつかったです(苦笑)」

─ 高校時代までの野球人生の中で最も印象に残っていることは何ですか?

「高校3年時、夏の県大会決勝の土浦日大高戦です。15回を戦い抜いて、最後は自分が打たれて負けてしまったので後悔の一言でした。今は、その悔しさをプロでどう生かしていくかということが大切だと思っています。自分の高校時代は甲子園に縁がありませんでした。最後の大会であと少しのところまでいけましたが、もしかしたら野球の神様がいかせてくれなかったのかもしれないとも思っています。自分は性格的に甘いタイプなので、そこが見抜かれていたんですかね。そんな気がするんです」

─ プロに入ってから、一番驚いたことは何ですか?

「中村祐太さんがキャッチボールで投げている球です。とにかく球のキレがすごいんです。端から見ていると体感的には150キロぐらい出ているんじゃないかと思うぐらいでした。中村祐太さんのキャッチボールしている姿を見て、改めてプロ野球選手のすごさを痛感しました」

─ 将来的にはどんな投手になりたいですか?

「今はまだまだですが、球速は150キロ以上の直球を投げられるようになって、前田健太さん(現ツインズ)のようなエースになりたいです。また黒田さん(博樹)のように長くプロ野球選手として活躍できる選手になりたいです」