選手間競争が春季キャンプから本格的に繰り広げられている。
今季ブレイクが期待される投手の現状、キャンプでの様子も含めリポートする。

遠藤淳志投手

今年1月、千賀滉大(ソフトバンク)が師事する「鴻江スポーツアカデミー」に参加した遠藤淳志が、千賀の投球フォームを参考にする形でセットポジションから始動する新フォームを取り入れた。

「強い球を投げ切る」ための決断で、自主トレの段階から体の軸と体重移動を意識しながら試行錯誤を続けていたという。ところが春季キャンプではシート打撃で痛打を浴び、紅白戦でも2回4安打4失点(自責点1)と結果が出なかった。このままではテーマに掲げる先発ローテーション入りは疎か、一軍入りにも黄信号が灯ってしまう。

そこで遠藤は新フォームにこだわるのではなく、第2クール(2月10日)という早期の段階で従来のワインドアップ&2段モーションに戻すことを決断した。さっそくブルペンに入った遠藤は、慣れ親しんだフォームで100球近くの投げ込みを敢行。本来の糸を引くような直球も蘇ってきた。

昨季、中継ぎとして34試合に登板した右腕が目指すのは、あくまでも開幕ローテ入り。出遅れはあったものの、昨季一軍の舞台で見せた投球を取り戻すことができれば、先発としてのブレイクは間違いない。

▼遠藤淳志(えんどうあつし)
1999年4月8日生・20歳/右投右打/2017年ドラフト5位/プロ3年目
【2019年成績】34試合 1勝1敗1S  防御率3.16