九里亜蓮が6回2失点の好投で、チーム勝ち頭となる4勝目を手に入れた。チームは引き分けを挟んでの6連敗、自身も3連敗中だったが、粘りの投球で連敗ストップに成功した。

 カープの長きにわたる歴史の中では、いつの時代も各球団のライバルたちと息詰まる投手戦を演じ、数多くの勝利をもたらしてきたエースたちが存在する。ここでは主に“昭和の投手王国時代”にスポットを当て、当時の日本人エースの軌跡を振り返る。

球威あるストレートを武器に最多奪三振のタイトルを3度獲得。巨人キラー(通算33勝)としても名を馳せた川口和久。

◆広島のミスターパーフェクト・外木場義郎

<通算成績:445試合 131勝138敗3S 防御率2.88>

 プロ初勝利がノーヒットノーランという異次元の大投手。初優勝以前、万年Bクラスに甘んじていた時代に計3度のノーヒットノーラン(内ひとつは完全試合)を記録し、孤軍奮闘した。史上初のAクラス入りを果たした1968年から初優勝を果たした1975年にかけては、8度にわたり二桁勝利を達成している。

◆独特フォームで真っ向勝負・池谷公二郎

<通算成績:325試合 103勝84敗10S 防御率4.13>

 プロ1年目から一軍に定着し、古葉監督が就任した2年目は先発の柱として18勝を挙げて、大車輪の活躍を見せた。チームがリーグ初優勝を果たした1975年から4年連続で200投球回超えとフル稼働し、3度のリーグ優勝、2度の日本一に大きく貢献している。北別府学、山根和夫らと共に、カープの第一次黄金期を築き上げた。