◆2018年・交流戦10位(18試合7勝11敗)【緒方カープが交流戦初の負け越し】

 開幕ダッシュに成功したカープだが、2018年の交流戦は少し勝手が違った。レギュラーシーズンの勢いを持ち込むことができず、西武戦、ロッテ戦で連続の負け越し。2年連続で貯金をつくっていた交流戦だが、この年はパ・リーグの強力打線に苦しむこととなった。

 5月31日には先発の薮田和樹が10失点を喫し、翌日に二軍降格。6月8日からの楽天戦を3連勝で乗り切り息を吹き返したかに見えたが、お得意様にしていたオリックス戦から5連敗を喫するなど交流戦期間中に調子を取り戻すことはできなかった。

 終わってみれば7勝11敗の10位で、緒方監督がチームを率いてからは交流戦で初の負け越しに。4月中旬から一度もセ・リーグ首位の座を譲ることがなかったが、パ・リーグとの戦いに関しては最後まで課題を解消することができなかった。

◆2019年・交流戦12位(18試合5勝12敗1分)【打線崩壊で4度目の最下位に】

 球団新記録となる月間(5月)20勝で貯金を荒稼ぎしたカープの勢いも、鬼門の前には無力化を余儀なくされた。初戦で西武にサヨナラ負けを喫すると、好調を維持していた打撃陣が一斉に沈黙。貯金は一日ごとに目減りし、6月18日にはセ・リーグ首位の座から陥落した。

 西武戦以降もカード初戦は全敗。楽天戦で九里亜蓮が自身初の完封勝利を飾り全カード負け越しは免れたが、交流戦で喫した借金7がリーグ再開後も響く形となった。

 最終的に記録したチーム打率(.216)、出塁率(.288)は12球団ワーストの数値。田中広輔の連続フルイニング出場記録ストップなど、打線崩壊がチームの勢いを止める最大の要因となった。

 結果、5年ぶり4度目の交流戦単独最下位が決定。データ上は優勝確率0%となり、リーグ4連覇に向け黄信号が点灯した。