◆自分がうまくいった姿をイメージ
オレの挫折は2012年にオカダ・カズチカが凱旋して、先にIWGPヘビー級のベルトを取られたこと。そして2013年に右膝前十字靭帯を断裂したときです。でも、若手時代に関しては壁に当たった記憶はないし、挫折感を味わったこともないです。壁を怖がっても仕方がないし、当時は壁にぶち当たるまで突っ走っていました。
いつかは必ず壁にぶち当たるときが来るし、今のカープの若い選手も、それまでは自信を持ってやってほしい。若手時代しか、そういうガムシャラな気持ちは持てないと思うんですよ。キャリア、経験を重ねるといろいろな怖さも知るし、難しさも知る。だから若いうちは、プロとしての壁にぶつかるまでは突っ走ってほしいです。
実際オレは、2015年にロス・インゴベルナブレスに入るまで壁をぶち破れませんでした。そのときに意識していたのは、あきらめないことですね。自分がうまくいった姿をイメージすることは忘れなかったです。やることをしっかりやって、トレーニングとかもちゃんとしていたし、試合も一生懸命やっていたけど、求める結果がついてこない。
でも、そこで腐ったらおしまいですからね。あきらめたら終わりなので、あきらめないことと、うまくいったときのイメージを膨らませること。その2つが、壁にぶつかっていたときのモチベーションになっていました。基本的にネガティブな内藤ですけど、そこはポジティブになって頑張っていました(笑)。
今のオレは立場的に若い選手と一緒に行動することがないし、話したりする機会もないからよく分からないけど、あの頃の自分のような思いを持っている選手がいてほしいなとは思います。自信満々で、隙あらば先輩選手の中に割って入っていくような感じで、積極的な気持ちをもっていてほしいです。