◆若手のころは自身に満ち溢れていました

ウエスタン・リーグで2勝と結果を残し、4月29日のDeNA戦でプロ初登板を果たした玉村昇悟投手。

 あと個人的には、今年2年目の玉村昇悟投手も気になっています。やや変則的なフォームで、細かいところは分からないけど、相手バッターも打ちづらそうですよね。勝ち星はついてないですけど、ピッチングを見ていても将来的に期待が持てそうな選手だなって思います。仮に一軍に定着することがあれば、今年1年でどんどん経験を積んでほしいですね。

 若い選手の話で言うと、ある程度、キャリアを重ねたプレーヤー目線でいったら、下からどんどん若い選手が出て来るのはイヤですよね。変な話、若手選手が出て来なければ、今の自分の座はずっと安泰なわけじゃないですか。悪くても下に落ちることはないし、危機感とかも薄れていきますよね。

 でも、下からどんどん突き上げられたら、上にいる選手も頑張んなきゃっていう気持ちになるし、競争意識が芽生えてくる。だから、本音を言えばイヤだけど、チーム全体を考えると若い選手がどんどん出て来るのは良いことだと思います。

 オレは2006年5月にデビューしてから3カ月ちょっとで『試練の五番勝負』が組まれました。獣神サンダー・ライガーさん、金本浩二選手、田中稔選手など当時の新日本ジュニアのトップ選手たちとのシングルマッチが5試合組まれて、結果は全敗でした。

 でも、デビュー間もない段階でそんなチャンスをもらってプレッシャーがなかったわけではないけど、乗り切れる自信、期待に応えられる自信しかなかったですね。自信に満ち溢れていたし、意識して自信を持とうとしなくても、どんどん自信が沸き上がってきていました。自信満々のイヤな若手ですね(笑)。