◆攻守両面で大きな成長を感じる小園海斗

 また、この試合では小園が初めて5番に座りました。彼は自分のやるべきこと、いま自分が置かれている立場を理解した上で、平常心で試合に臨めていますよね。

 プロ1年目の頃は「ヒットを打ちたい」「本塁打を打ちたい」「バットを強く振りたい」といった感じでしたが、年々成長して、試合の流れが読めるようになってきました。自己満足的な打撃をするのではなく、「ここはゴロで転がそう」など状況に応じた打撃ができるようになっています。

 これは守りの方でも当てはめることができます。どういう守備をされたら相手が嫌がるか。アウトカウントなども把握しながら、ポジション取りも含めて良い守備ができていますよね。

 いまは打つ方の感性が、守る方の感性にも良い影響を及ぼしている状態です。センターラインのレギュラーを狙うなかで、すごく成長を感じますね。

 今年は早くも梅雨入りした地域もあり、天気が優れない時期が長く続きそうです。5月中旬に入ってくると選手たちは疲れが出始める頃で、そこに嫌な湿度の高さや気温の寒暖差なんかが重なると、コンディションの調整が難しくなってきます。

 コロナ禍でいろいろと気をつかうなか、疲労感も出てくるので、選手たちは交流戦に向けてしんどい時期を過ごすことになるでしょう。それでも、非常事態で一軍に上がることができた選手はチャンスでもあるわけですから、この好機を逃すことなく大いにアピールしてもらいたいですね。