◆埼玉西武ライオンズ「今季の西武は“打”ではなく“走”」

 “山賊打線”と呼ばれる強打でここ数年のパ・リーグを戦ってきた西武だが、今季は主力の相次ぐ離脱や不調により、例年ほどの破壊力を見せられていない。しかし「打てないなら走れ!」と言わんばかりに、隙さえあれば次の塁をどん欲に狙う姿勢が今季の盗塁数に表れている。

 5月19日時点で43試合を消化し、チーム盗塁数は43(パ・リーグ1位)。記憶に新しいところで言えば5月16日の対ロッテ戦。一軍デビュー戦だった佐々木朗希を相手に5イニングで5盗塁と「走れる」と見たら積極的に盗塁を仕掛けていくのが今季の西武だ。

 特に若林楽人と源田壮亮の1・2番コンビだけで今季はすでに29盗塁を荒稼ぎ。盗塁阻止は投手と捕手による連携が大切になってくるだけに、カープ投手陣としては厄介な1・2番をまずは「出塁させない」こと、出塁されても極力「走られない」ことで、西武の「機動力」を封じ込めたい。