◆ファン時代のベストバウト3選

ファン時代にも足を運んだ広島サンプラザホールでファンを魅了した内藤選手。

「ファン時代に見た新日本プロレスの試合でベストバウトは?」という質問も来ているので、会場で生観戦をしたなかで印象深い試合を3つ挙げてみたいと思います。

 一つ目は1999年12月10日、大阪府立体育会館での武藤敬司選手と天龍源一郎さんのIWGPヘビー級選手権です。当時、高校2年生だったんですけど、生まれて初めて大阪に行ったんです。

 大ファンだった武藤選手を応援するために大阪まで行ったんですけど、武藤選手が負けてしまってガッカリして大阪から帰ったという……。試合内容は本当に素晴らしかったんですけど、本音を言えばたとえ凡戦でもいいから武藤選手に勝ってほしかったですね。すっごく落ち込んで東京に帰ったので、印象深いです。

 次は2000年1月4日、東京ドームでの橋本真也&飯塚高史VS小川直也&村上和成です。この試合、最終的には飯塚さんが村上選手にスリーパーホールドで勝ったんですけど、正直、飯塚さんが負けると思っていたので(苦笑)、勝ったときは本当に興奮しました。試合結果の驚きと、興奮度合いが印象深いです。

 3つ目は2003年4月23日、広島サンプラザホールでの棚橋弘至VS真壁伸也(現・刀義)の初代U-30王者を決めるリーグ戦の優勝決定戦です。まだアニマル浜口ジムでトレーニングをしていた時期で、その広島の試合の1カ月前に右ヒザの手術をして、入院していたんです。当時は棚橋選手のファンで、絶対に決勝まで行ってくれるはずだと思って、入院中にチケットを買って、広島までの飛行機も手配しました。

 絶対、棚橋選手が優勝してくれると信じてリハビリとかも頑張って、人生で初めて広島まで行って、実際に棚橋選手が勝ったんですけど、当時の自分の状況とかも重なって印象深いですね。プロレスに勇気をもらうってこういうことだなって思ったし、それをすごく実感した大会でした。

 いまや“ホーム”と言っている広島との長い付き合いの始まりの日でもあったので、いま振り返っても記念すべき日になったかなと。

 あと、初めての広島だったので、広島市民球場でカープの試合も見よう!と思ってチケットを買っておいたんですけど、そっちは雨で中止になって、そういう意味でも印象深いです(苦笑)。そのときのことは“第6試合”でも触れているので、今回のコラムと併せて読んでみてください。

では、今回はこのあたりで失礼させていただきます。次の連載まで、トランキーロ…あっせんなよ!