広島・島内颯太郎投手

島内颯太郎のルーキーイヤーは、収穫と課題が交錯する1年となった。オープン戦で防御率0.00の成績を残し開幕一軍を勝ち取ったものの、年間通しての一軍帯同は叶わなかった。しかし味わった屈辱をバネにして、類稀なる直球を武器とする本格派右腕が勝負の2年目に臨む。

— 今春、新たな球種を取り入れるという話も出ていましたが、実際のところはどうなのでしょうか?

 「新しいというよりは自分の場合は投球の大半が真っ直ぐだったので、今年は配球の中にスライダーを多めに取り入れるというイメージです。これまでは変化球の軸はフォークの割合が多かったんですけど、昨年1年間やってみて思ったのは『毎回思ったところに落ちてくれる球ではない』ということだったんです。そこで『フォークよりスライダーの方がコントロールしやすいな』と思ったのがキッカケですね。今年は春季キャンプからその辺りも意識しながらの投げ込みになります」

— 昨秋のフェニックス・リーグではコンディション不良による途中離脱がありました。

 「すごく悪いケガではなかったんですけど、下半身のコンディション不良ということで大事を取りました。トレーナーとの話し合いの中で、『早めに帰って早く治すように』と言われたので、無理をせずに治療を優先しました。その時期の練習は軽めのリハビリのみですが、上半身は大丈夫だったのでウエイトとかはしていましたね」