◆投手陣を支えるカープのタフネス右腕

 では投手での最長記録は誰なのかというと、2014年から昨季まで「12」を背負っていた九里亜蓮の7年となる。

 九里は亜細亜大のエースとしてチームを東都大学リーグ33年ぶりの優勝に導き、MVP、最優秀投手賞、ベストナインの3冠を獲得して注目を浴びると、2013年のドラフト会議で2巡目指名を受けてカープに入団。

 ルーキーイヤーの2014年には同じドラフトで1巡目指名だった大瀬良大地とともに開幕から先発ローテーション入り。開幕2戦目で初登板初先発を飾ると、好投を見せて勝利。その後はなかなか勝ち星に恵まれなかったが、3年目の2016年からはロングリリーフでも持ち味を発揮し、10先発を含む27試合に登板。25年ぶりのリーグ制覇を支える一人となった。

 翌2017年には3年ぶりに開幕ローテーションに復帰。シーズン半ばにはロングリリーフに戻ったが、35試合に登板し9勝とキャリアハイの数字を出した。2018年にはまた先発ローテーションに戻り、初完投勝利も記録。またリーグ3連覇、日本シリーズ出場を決める重要な試合でそれぞれ勝利するなど、ここぞという場面で活躍も見せた。

 その後も派手ではないが安定した成績を残し、2020年限りで背番号を「11」に変更。

 今季は昨年同様に開幕からローテーションの一人として定着。5月下旬時点で5勝を挙げる活躍を見せていたが、新型コロナウイルスの陽性判定を受けて一時戦線離脱。隔離期間を経て、さらなる活躍が期待されている。