大きな影響力を持った2人がいないシーズン

─今季は新井貴浩氏が引退し、丸佳浩選手が巨人へ移籍しました。鈴木選手自身、寂しさや雰囲気の違いを感じる部分はありましたか?

 「チームとしてはリーグ3連覇ができていますし、優勝を経験している人がたくさんいるので、個人個人やることが分かっていると思います。その2人が抜けて特に何が変わったというのはないと思います。ただ、新井さんというムードメーカが抜けるというのは、チームにとってはちょっと大きいことだったのかなと感じました」

─丸選手とはに過去に自主トレを共に行うなど、入団時から長くプレーを共にした選手ですが、どのような思いを持っていますか?

 「丸さんには1年目からいろいろと面倒を見てもらっていましたし、同じチームで一緒に野球ができないことに寂しい思いもありますけど、今季丸さんと対戦することは楽しみですね。相手として見る丸さんというのは、どういう感じなのかなと思いますし、自チームにいても『こういう選手が相手チームにいたら嫌だろうな』と思っていましたからね。巨人に行って手強い存在になると思います。守っているとき、僕は外野から見てるだけですが、特に投手陣が嫌なんじゃないかと思います」

─丸選手がチームを去り、3番に入る選手が変わることになります。打席に向かうにあたり、考えに変化はありますか?

 「まだ分からないですけど、これまではいろいろコミュニケーションを取りながらやっていました。なので、誰が3番、5番に入ったとしても、前後の打者とコミュニケーションを取りながらやっていきたいと思っています」

─丸選手が抜けた一方で長野久義選手が新たに加入しました。キャンプでは一緒に練習をする時間もありましたが、長野選手の印象はいかがですか?

 「正直まだ分からないというか、何とも言えない感じですかね。これからシーズンに入ってくれば長野さん自身も変わってくる部分もあると思います。長野さんとしてもまだまだ調整段階だと思いますし、僕らみたいにバンバン思い切り体を動かしている訳ではないと思います。暖かくなってきて、普通にプレーをしていれば成績を残される方だと思います。昨季まで敵としてずっと見させていただいていましたけど、すごく技術のある方なので、シーズンに入ってくれば、もっと勉強になることもたくさん出てくると思います」

◆2013年から2020年に行った鈴木誠也のインタビューは、広島アスリートマガジン2020特別増刊号「鈴木誠也 全インタビュー集」で公開中。