レジーナのストライカーとして活躍を続ける上野真実。WEリーグ開幕戦では、チーム初の得点となるゴールをあげた。日本代表としての経験も豊富なFWの声を届ける。
◆エースとしての仕事を果たす
─上野選手がサッカーを始めた時期ときっかけを教えてください。
「5歳の頃です。2つ上の兄がサッカーをやっている姿を見て、私もやりたいと思ったのがきっかけです。小学生の頃は『キャプテン翼』の漫画をよく読んでいました(笑)。大空翼が大好きで中学校まではMFとしてプレーしていたんです。FWで出場するようになったのは高校からですね」
─レジーナではストライカーとして期待されています。ここだけは他の選手に負けないという〝武器〟を教えてください。
「FWとして、前線でキープする力、剥がす力が強みだと思っています。男子では、大迫勇也(神戸)選手のプレーを、よく参考にしています。Jリーグも海外サッカーも時間があればよく見ています」
─チーム始動から半年以上が経ち、9月からリーグ戦が始まりました。チームの変化についてはどう感じていますか?
「最初は、選手同士で探り探りの部分はありましたが、練習に取り組み、共に過ごす時間を重ねることで、お互いを知り、お互いの良いところを引き出せるようになったと感じています。プレー面で大切なのは、練習から自分の持ち味を全力でアピールすることだと思っています。そう心がけることで、選手一人ひとりの能力が上がれば、自然とチームの力も上がるはずです。リーグ戦での経験を通して、チームとして成長していきたいと思っています」
─10月に女子日本代表候補のキャンプに選出されるなど、代表経験も豊富です。
「代表では思い通りのプレーができず、悔しい思いをすることも数多くありました。そういう意味では、代表は、成長するきっかけを与えてくれる場所ですね」
─新天地で迎えた今年、どんなことを意識してプレーしていますか?
「監督もチームも変わり、新たに自分の力をアピールしないといけない以上、しっかりと結果を残すことが大事になってきます。レジーナでは、ゴールを奪う役割を担う責任があるので、その与えられた役割を果たすことを強く意識しています」
─チーム内で影響を受けている選手は?
「近賀(ゆかり)選手と福元(美穂)選手の存在はやっぱり大きいと日々感じています」
─では仲の良い選手は?
「一人あげるなら愛媛FCレディースで一緒だった山口(千尋)ですね。山口とは中学の頃から一緒にプレーしています」
─広島の街の印象を教えてください。
「なによりもスポーツ熱がすごいです。街全体でスポーツを楽しもう、応援しようという雰囲気をヒシヒシと感じています」
─上野選手が考える女子サッカーの魅力や見どころを教えてください。
「まずは女子らしい天真爛漫さですね(笑)。喜怒哀楽に共感しやすいのも女子サッカーの魅力だと思っています」
─5月までリーグ戦は続いていきます。レジーナファンのみなさんに、どんなプレーを届けていきたいですか?
「FWとして、得点をあげチームの勝利に貢献することを常に意識しているので、がむしゃらに、ひたむきにゴールを目指す姿を見てもらえたらと思っています。ぜひスタジアムに応援に来てください」
◆プロフィール
#9 上野真実
1996年9月27日生 熊本県出身/FW/166cm・58kg
2016年、U-20女子W杯に出場。5得点をあげて得点王に輝いた。2017年には日本女子代表(なでしこジャパン)に初めて選ばれ、2019年、2020年にも選出された。今季、6年間プレーした愛媛FCレディースからレジーナに加入した。