発足したばかりのWEリーグ、そして誕生したばかりのレジーナでチーム最年少選手として、プロの世界に飛び込んだ柳瀬楓菜。10代最後のシーズンを戦う、若きMFの声を届ける。
※取材は2022年2月下旬。

チームメートから「この1年でもっとも成長を感じる」と名前が挙がる、急成長中の柳瀬楓菜。

◆チーム最年少で挑んだプロの世界。伸びしろに期待大の若きMF

─柳瀬選手がサッカーを始めたきっかけを教えてください。

「兄がサッカーをしていたので、その影響もあり、気がついたらボールを蹴っていました。小学6年のときから男子チームに所属するようになったのですが、その頃から中盤を任されるようになり、それ以来ずっとMFをやっています」

─藤枝順心高ではキャプテンとしてチームを二連覇に導きました。チームをまとめる上で、苦労したことも多かったのではないですか?

「実は、『キャプテン』は自分のキャラではないと思っていて……。それまで人の上に立ったり、まとめたりする経験もなかったので、最初は一人で抱え込んで悩むこともたくさんありました。ただ、周りには相談に乗ってくれるチームメートがいたので、そうした仲間の存在が支えになって、キャプテンという役割を全うできたのだと思います。仲間のありがたさや、相手を理解する大切さを感じた高校時代でしたね」

─チームメートを理解するために、特にどんなことを大切にしていましたか?

「コミュニケーションを取ることを大切にしたかったので、下級生も意見を言いやすい環境を作れるように意識しました。中でも大切にしたのは、『サッカーを楽しむこと』ですね。まずはサッカーを楽しもう、という雰囲気作りを心がけていました」

─高校時代とプロの世界で、違いを感じていることはありますか?

「一番違いを感じているのは、プレーの速さや質のレベルです。今まで通用していたプレーがプロの世界では通用しないので、その差を埋めるために、とにかく自分のプレーの質をあげていくことを意識して練習に取り組んでいます」

─入団当初はレジーナで最年少でした。不安はありませんでしたか?

「同学年のチームメートがいないというのは不安でした。チーム自体も新しく発足したばかりでしたし、一人暮らしも初めてだったので最初は大変でしたね。ただ、チームメートに高校の先輩である木稲瑠那選手がいてくれたのはすごく心強かったですし、他のみなさんも親身になって優しく接してくれたので、コミュニケーションが取りやすかったです」

─チームで仲の良い選手は誰ですか?

「立花葉選手です。お互いに愛知県出身で実家も近いので、お姉さんのような感じで仲良くしてもらっています。帰省したときは、地元で一緒にご飯を食べに行ったりしているんですよ」

─今年、そごう広島で開催されたバレンタインデーの投票企画で1位を獲得されました。1位と知ったときの感想は?

「めちゃくちゃうれしかったです!(笑) 甘いものが大好きなので、いただいたチョコレートは、オフの楽しみとして少しずつ食べようと思っています。食べ過ぎちゃだめだなと思いつつ……美味しいから、つい食べちゃうんですよね(笑)」

─最後に、後半戦の意気込みを。

「まずは自分のコンディションを100%に仕上げて試合に臨みたいです。積極的にプレーにからみチームの勝利に貢献したいと思うので、応援よろしくお願いします!」

◆プロフィール
#23 柳瀬 楓菜
2002年6月6日 愛知県出身/MF/153cm・48kg 藤枝順心高在学中の2019年・2020年に、主将として全日本高校女子サッカー選手権で二連覇。卒業後、サンフレッチェ広島レジーナに加入。チーム最年少として、経験豊富なチームメートたちの技術を吸収しながら成長を続けている