―プレーについてお聞きします。ご自身のストロングポイントはどんなところだと感じていますか?

「空中戦や対人への強さだと思っています。身長が186cmと高く、体格に恵まれているのも大きいですね。ただ、ステップが大きかったり歩幅が広かったりと、背の高さがウィークポイントになってしまうこともあります。サンフレッチェに入ってからは、コーチの指導のもと、ステップワークの練習などで改善できるように取り組んでいます」

―体が柔らかいとのことですが、それも優位に働いているのではないですか?

「柔軟性があると可動域が大きくなるので、体の無理が利くという利点があると思います。柔軟のストレッチは広島ユース時代から欠かさず続けていて、180度開脚して地面にペタッと胸をつけることもできます。元々ケガをしにくいタイプなのですが、柔軟性を高めることでさらにケガをしにくくなっていると思います」

―では、ウィークポイントはどのような部分だと思われていますか?

「パスやヘディングです。セットプレーなどチャンスの場面で、長身を活かしたヘディングで得点を奪えるようになりたいと思っています。シーズン初めに5得点を目標に掲げていましたが、今のままでは間に合わないので、ペースを上げていかなければいけないと思っています。常に向上心を持ってプレーし、もっとレベルを上げて日本代表にも入りたいです」

―サッカーを続けるなかで影響を受けた人物はいますか?

「2019年までサンフレッチェに在籍されていた水本裕貴選手(現・SC相模原)です。僕にとってはDFの鏡といえる存在。僕たちがいくら早く練習場に着いても、水本選手は、そのときにはすでにトレーニングを始められているんですよね。日本代表で活躍して、チームでも長く活躍するためには、あれぐらいやらないといけないのだと痛感させられます。水本選手がサンフレッチェで活躍されていた2012年、初優勝を飾った試合はスタジアムで応援していたので、優勝した瞬間のことが強烈に印象に残っています。めちゃめちゃうれしかったです」

《プロフィール》
荒木隼人 (あらき・はやと)
1996年8月7日生 大阪府出身
DF サンフレッチェ広島ユースで育ったDF。関西大では主将を担い、リーグ優秀選手や関西学生選抜に選出される活躍をみせると、2018年に特別指定選手としてサンフレッチェに加入。翌年に正式入団した。2年目の2020年には33試合に出場し、最終ラインの一角を担った。