◆キャリアの中でももっとも長い、広島で過ごした10年間

吉田「引退を伝えて、周りからはどんな声をかけられた?」

駒野「長く現役を続けられたこともあって、『長い間、お疲れ様』という言葉をかけてもらいましたね」

吉田「スクールコーチとして広島に復帰が決まった時に、『親元に帰って来たような気持ち』とコメントしていたね」

駒野「そうですね。僕は和歌山県の出身なんですが、ユースの頃からサンフレッチェ広島に育ててもらったので、第二の故郷に帰って来たという気持ちから、そういう言葉が出てきました」

吉田「J1からJ2、J3、JFLまで、すべてのカテゴリーでプレーをしたわけだけど、ユースを合わせると広島が一番在籍期間が長いクラブだったよね」

駒野「そうですね。ユースを合わせると、10年間在籍したことになります」

吉田「コマがいろいろなクラブを経験した中で感じた、サンフレッチェ広島の良さはどんなところだと思う?」

駒野「やはり、クラブが重点を置いている『育成』の部分ですね。すごく隅々にまで目を行き渡らせていて、そういった部分は他のクラブとは違うなと感じました」

吉田「コマがジュビロ磐田に移籍した後に、広島は初優勝やリーグ連覇を経験しているけど、そうしたチームの勢いを外から見ていて、どんな風に感じていた?」

駒野「そうですね……やっぱり、うれしさよりは悔しい気持ちの方がありましたね。自分がいた時に優勝したかったなという気持ちもありましたし」