2023年6月23日、かつてカープのエース番号『18』を背負っていた前田健太(ツインズ)が、メジャー678日ぶりの白星を手にした。現在、早くも来シーズンの動向に注目が集まっている『マエケン』の、18歳ルーキー時代のインタビューを振り返ってみよう(過去の掲載記事を再編集)

高卒投手ながら1年目から一軍春季キャンプに合流するなど、早くから将来を嘱望されていた前田健太投手。

 ここ数年、カープでは高卒2年目投手の飛躍が目立つが、前田が頭角を現したのもプロ2年目。2008年、一軍未経験ながら前年限りで現役を引退した佐々岡真司から背番号18を託され、球団の期待に応えるように19試合の登板で二桁目前の9勝をマークした。

 高校生では田中将大(駒大苫小牧高)、大嶺祐太(八重山商工高)、堂上直倫(愛工大名電高)らにも注目が集まるなか、結果的に2006年のドラフトで前田(PL学園高)を1位指名したカープの戦略は大成功。ここでは後に日米を代表するエースとなる本格派右腕の、プロ1年目の声をお届けする。
(広島アスリートマガジン2007年3月号掲載)

― 野球を始めたのはいつですか?

「小3の時です。幼なじみで、いつも遊んでいた友達に誘われて始めました。小1からサッカーをやっていて、野球はもともとあまり好きじゃなかったんです。その頃はカズ(三浦知良)さんとか武田(修宏)さんとかに憧れていて、夢も『サッカー選手』と書いていました。誘われたから野球を始めた、という感じです。投手は小4から、肩が強かったという理由で始めました。チームではエースになって、西日本大会で優勝したのをよく覚えています」

― 中学進学後はボーイズリーグで全国ベスト4になり、ブラジルでの世界大会では日本選抜として優勝、MVPを獲得しました。

「世界大会で全勝優勝しMVPにもなれたので、すごくうれしかったですね。チームも熱いチームで、いろいろな選手たちとつながりが出来たのも良かったです」