― リハビリを経て、6月28日に一軍復帰されました。しかし故障前のように、打撃で結果を残すことができませんでした。
「正直、故障の影響は少なからずあったと思いますし、だましだましやっていました。でも試合に出ているからにはそれを理由にすることはできませんし、何とかいい方向にいけばという思いだけでプレーしていた時期ですね」

― 故障の影響は具体的にはどんな部分に出ていたのでしょうか?
「打つ瞬間の衝撃で痛みを感じることがありましたし、守りの面でも投げるときに球に指が触れると痛みを感じていました。2013年の骨折というのは復帰した後も痛みは残らなかったので、2014年の故障は指で繊細な部分だっただけに難しい部分はありました」

― 故障から復帰後、打撃面で収穫はあったのでしょうか?
「あまり納得した打撃内容はなかったですね。考えてみると一軍デビューした12年は三振は多かったですが、自分でバットを振っていて〝いいスイング〟が多かったと感じているんです。それをまず求めて、さらに上のレベルにいきたいと感じています。そう感じるなかでも、甲子園での右中間に放った本塁打(9月18日・阪神戦)は、いい打球だったと思います」

― 右方向への打球は堂林選手にとって、調子のバロメーターになるのですね。
「その通りですね。単打であっても長打であっても打球が右方向へ飛んでいるときというのは、自分のなかですごく良い状態ですし、幅があるなと感じることができています。しかし、ここ2年間は2012年の打撃から上乗せという意味で言うと、なかなか納得いかないものがあります」

― シーズン中に〝打撃の上乗せ〟をするため、どんなことを試したのですか?
「細かなことは試しましたが、なかなかシーズン中に打撃を修正していくことは難しかったですね。なので、秋季キャンプで思いっきり変えていこうと考えるようにしていました」