◆出場機会を求め外野守備にも挑戦

― 厳しい護摩行を乗り越えられたわけですが、練習の中で生きると思うことはありますか?
「やはり、あれだけキツいことを乗り越えることができたので、他のことがすごく小さく感じますし、すごく前向きになれるというか、気持ちを良い方向に切り替えることができるようになりました。精神的にもたくましくなれたと思います」

― 秋季練習では、新井選手からのアドバイスをもとに打撃練習をされていました。
「スイングする際、僕はトップの位置が体に隠れる癖があるのですが、それを修正するためにバットのヘッドを投手側に向けてそれをキープしながらバットを引いてトップをつくることをアドバイスしてもらいました。それを修正してからは、自然と下半身もうまく回るようになって、一気に打撃のすべてが良い方向に進んでいった感覚がありました」

― 打撃フォームを改良されましたが、とまどいはありませんでしたか?
「僕が新井さんにお願いをして、そこで何かを変えないとと思っていたので、迷いなくすんなりと入っていけました。秋季練習では新井さんからのアドバイスを頭で考えながら練習を続けました。その中で打球の質を見ても、右方向への打球に強さと伸びが出てきました」

― 外野の守備練習を行っていますが、これまで守り慣れたサードへの未練はありますか?
「そういうことを言っている立場ではありませんし、試合に出るために、どこでも守れるようになろうと思っています。昨シーズンが終わってから、緒方(孝市)監督からも『まだサードでいくのか?』と言われましたが、『そういう考えはありません』とハッキリ言いました。何かあったときに自分がすぐに試合で出られるようにしたいと思っています」

― 今季はプロ入り8年目のシーズンとなります。気持ち的には昨季と違いはありますか?
「今年は危機感と不安がありますし、ほんの少し楽しみもあります。いろんな気持ちが入り混じっていて、これまでとは違う気持ちです。自分自身に期待したいですし、やってやろうという気持ちがかなり強いですね」