─ 数字、内容的にも良いシーズンでしたが、あえて現状の課題、物足りない点を挙げるならば、どんな点ですか?
「打たれたホームラン数が多いことですね。今年に関しては気にしないようにというか、打たれても『仕方ない』と割り切って投げることができています。ですが、もっと上に行くには、不用意な一発は減らしていかなければならないですし、改善できる点だと思っているので、そこは今後の課題だとずっと思っています」

─ 今季は投手キャプテンとして見えないプレッシャーもあったのでしょうか?
「やはり投手キャプテンに任命されて、数字も残していかないと立場としても言葉に重みも出てこないと思ったので、なんとか成績を残していかなければいけないと思っていました。ですが、最初は自分のことで精一杯で、なんとかローテを守って自分の形を崩さないようにと思ってプレーしていました。シーズン中盤から勝ちがつながるゲームも多くなって、そのあたりからなチームを勝ちに導いていけるように、と考えられるようになりました。やはり勝たせてもらうことで自信になった部分もありましたし、そこからはゲームをつくってやっていきたいという思いが強くなりました。やはり、ずっと先発ローテーションを守っていくというのは、誰しも多少の重圧を感じながらやっていると思いますけど、その中でもしっかりと自分の中で受け止めてやってこれたというのは、自信につながる部分も大きかったですね」

─ 技術面の変化だけではなく、マウンドでの立ち居振る舞い、戦う姿勢を意識した面もありましたか?
「昨年、そういう僕の立ち居振る舞いでいろいろと考えることもあって、改めて学ぶことがたくさんありました。マウンド上というのはグラウンドで誰よりも高いところに立っているわけですし、僕が球を投げるまでは野手の人たちも含めていろんな人が注目して見ている場所です。そういうことを考えると、やはりしっかりと相手に向かっていく姿だったり、立ち居振る舞いを見せていかなければダメだと思いました。それだけに今年は一喜一憂というか、あまり表情を出さずに淡々と1人ひとり打者を抑えていくことに徹底しました」